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ストイックな男の満面の笑み

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萩原 隆雄 プロフィールへ
先月、ファイターズの谷元圭介投手に大きな2つの節目が一度にやってきた。まず国内フリーエージェント(FA)権を取得。その2日後、今度は通算100ホールドを達成。球団史上4人目の快挙だ。2008年ドラフト7位。入団テストに参加しドラフト指名を勝ち取った谷元だ。特別な感慨があるのは間違いない。とは言え“満面の笑み”はなかった。普段からあまり隙を見せないのは、“すべては打者との真剣勝負に通じる” からだ。「ストイック」と表現していい。それはブルペンの先輩も歩んできた道でもある。

また、これまでブルペンに入った元メジャーリーガーたちを観察してきた。2014年から2年間在籍したクロッタからは「赤鬼みたいに真っ赤になってマウンドに向かう。湯気が出ている感じで、とてもじゃないが近寄れない。戦う気持ちの持って行き方がすごい」と学んだ。現在は興奮と冷静、両面を併せ持つ“谷元スタイル”を築いた。同様に心技体全てにおいて、ひとつひとつの積み重ねが国内FA権と通算100ホールドにつながったのだとつくづく思う。このブログを書いた時点で今季21ホールドポイントは、リーグトップタイに立つ。今季是非とも獲得して欲しいタイトルがある。ファイターズの現役では武田久、増井、宮西が獲得した“最優秀中継ぎ投手”のタイトルこそ、谷元に相応しいと思うのだ。

去年の日本シリーズ第6戦、試合前に話を聞いた。マツダスタジアムを見渡しながら「この満員のカープファンを黙らせてやりますよ」と強気の一言。ファイターズ日本一のゲームセットの瞬間マウンドにいたのは、他ならぬ谷元だった。試合後「俺が胴上げ投手でいいのかなぁと思って投げましたよぉ」と興奮気味に話してくれた。仕事をやり切った、その表情が試合前とは対照的で今でも強く印象に残っている。浮かんでいたのは、もちろん“隙だらけの満面の笑み”だった。

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