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もみぢのにしき 神のまにまに

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小笠原 舞子 プロフィールへ
先日、岩手に帰省した。
札幌よりも少し紅葉の見ごろが遅い盛岡。
雲一つない青空が広がった日、盛岡から少し足を伸ばして平泉に訪れた。

平安時代後期、藤原清衡、基衡、秀衡の藤原家三代、100年余りにわたって築かれた平泉。
2011年に寺院や遺跡を含め、一帯が世界文化遺産に登録されたことでより多くの方に知られるようになった。私はもちろん子供のころから何度も訪れていた場所ではあったが、紅葉の季節は初めてだ。
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こんなに美しいものだとは知らなかった。

“平泉”というと中尊寺の金色堂が真っ先に名前にあがることが多いが、中尊寺と並ぶ平泉を代表する寺院に、毛越寺がある。最大の見どころはなんといってもこの「毛越寺庭園」。
仏の世界、「極楽浄土」を表現したと言われている。

真ん中に大きな大泉が池があり、周りにはお堂や史跡などが建ち並ぶ。
ゆっくりと池の周りを歩くだけで30分は少なくともかかるぐらい、広くて大きな庭園なのだ。池のほとりにある、真っ赤に染まったもみじを眺めながら私はふと小学生の時に習った大好きな百人一首の一節を思い出していた。

このたびは ぬさもとりあえず 手向山
もみぢのにしき 神のまにまに
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私の好きな百人一首の一つだ。
学問の神様・菅原道真が旅の途中で詠んだ歌で、「今度の旅は急いで発ったから、“ぬさ”(紙や布の神への捧げもの)を用意することも出来ませんでした。しかし、この手向山の美しい紅葉を“ぬさ”として捧げますので、どうか神様のお心のままにお受け取りください。」という意味である。
紅葉の錦の美しさを旅の無事を祈るための捧げものにしようとした道真。
奈良の手向山と岩手。場所は違えど、日本の紅葉は今も昔も神に捧げたくなるほど、
美しさは変わらないものなのだなぁとしみじみ感じた。
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