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ある日、森の中。

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内山 佳子 プロフィールへ
動かないはずの木彫りが動いているように見える。堅い木で出来ているのに本物の毛並みのように柔らかく見える。人間が森の中で遭遇したならば、ただただ恐ろしい存在であるのに愛おしく思えて仕方ない。木彫家、藤戸竹喜(ふじとたけき)さんの世界展に一歩足を踏み入れた瞬間、自分が北海道の深い森に迷い込んだ気がした。藤戸さんは子供の頃から木彫り熊の名手である父・竹夫さんのもと熊を彫り始めた。以来70年にわたって熊や狼など森羅の生命を誕生させてきた。今回は113の作品が展示されている。中でも「可愛い!!」と声に出してしまった作品が「熊、じゃれる」(1977年・作家蔵)3頭の兄弟熊だろうかコロコロと遊びに夢中になっている。私は母熊になったような気持ちで目を細めた。鮭を捕らえようと川面に身を乗り出す熊や、鹿に襲いかかる熊など、ダイナミックな作品もある。冬眠シーズン目前で腹を空かせた熊には会いたくないが、札幌芸術の森美術館へ行けば安全に彼らの姿を観察することが出来る!「木彫家 藤戸竹喜の世界」12月17日(日)まで開催中だ。
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