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福永探偵社〜追跡!北海道で「手袋はく」の謎〜

2017年12月26日(火)

福永探偵社〜追跡!北海道で「手袋はく」の謎〜

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北海道に潜むあらゆる謎や噂を解決していこう!というコーナー「福永探偵社」。今回は、道民が手袋を「はく」と言うのはなぜなのか? 冬の北海道の謎に迫りました。

手袋のまち・東かがわ市(香川県東部)で調査!

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道内だけではなく、道外でも「手袋をはく」と言う情報を入手した福永探偵社は、情報元である香川県東部・東かがわ市を訪ねました。東かがわ市は自ら「手袋のまち」と名乗るほど歴史ある「手袋の生産地」で、明治時代からおよそ130年に渡って日本の手袋産業をけん引してきました。現地の方に質問すると「手袋を身に付けること」を「はく」と答えた方が多くいました。

香川のてぶくろ資料館

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【場所】日本手袋興行組合会 会館内

東かがわ市内にある「てぶくろ資料館」には様々な種類の手袋が展示され、生産地としての歴史を知ることができます。日本で最初に手袋産業を始めたのは東かがわ市出身の両児舜礼(ふたご・しゅんれい)という方だと言われており、大きな石碑も建てられています。
当時の記録に大きなヒントがありました。昔は「手袋」ではなく「てぐつ(手靴)」と呼んでいたそうなんです。手袋興行組合会の大原さんは「靴だから“はく”。その名残りで、手袋と呼ぶようになっても“はく”と言うのでは」と話します。

香川県と北海道の歴史

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歴史に詳しい、香川県話し言語研究会の主幹・島田さんは「香川県から北海道への移住者が多かったことに関係がある」と言います。明治20年頃、洞爺湖町とその周辺は香川県の移住者によって開拓された歴史があります。その名残りから、洞爺湖町、そして斜里町や苫前町に「香川」という地名があります。さらに、蘭越町には「讃岐」という地名も残されています。
つまり、開拓時代に香川県から「手袋をはく」という言葉が道内に広まったのでしょうか?

「手袋をはく」は明治時代から?

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日本語学研究者で徳島大名誉教授の仙波先生によると、それは違うようです。実は“はく”というのは奈良時代から確認されている言葉で、「万葉集」には「沓(くつ)をはく」という表現があり、「古事記」では刀に対して「はく」という言葉を用いたり、牛の鼻につける縄に対しても「はく」という表現が残されています。さらに、明治39年に発表された小説「野菊の墓」の中に、手を覆う物として「手指(てさし)」という言葉が登場し、それに対して「はく」が使われています。

中心から離れた地域ほど古い言葉が残る?

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続いては東京都立川市にある、日本の言葉に関する研究機関「国立国語研究所」を訪ねました。こちらの朝日准教授から、さらに興味深い話を聞くことができました。「日本語の歴史は中心(京都)から新しくなっていく。それまで使われていた古い言葉が外側へ、波のように広がるため、中心から離れた地域ほど古い言葉が残る。」と言います。

沖縄でも調査!驚きの結果が!

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では、北海道と同じことが沖縄でも起こっているかもしれない!ということで沖縄県の方も「手袋をはく」と言うのか?現地調査するとともに、沖縄の全41市町村すべての役場にアンケート調査も行いました。その結果、手袋を「はく」、または地元で聞いたことがあるという方は「半分以上」いました。
しかもアンケートの中には、なんと「洋服をはく」「帽子をはく」、そして「メガネをはく」と表現する地域もある!という新たな事実も発見しました。
調査前には北海道だけが特殊な言い方として「はく」を使用していると思っていましたが、実は日本全国で「はく」は使われているという意外な結果となりました。
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