どさんこワイド179

福永探偵社〜“納豆に砂糖を入れるのはなぜ?”北海道甘党文化の真実を大調査スペシャル

2018年10月3日(水)

福永探偵社〜“納豆に砂糖を入れるのはなぜ?”北海道甘党文化の真実を大調査スペシャル

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本日の特集は、北海道に潜むあらゆる謎や噂を解決していこう!というコーナー「福永探偵社」。今回は岡崎探偵、大慈弥探偵と共に「北海道出身の人が納豆に砂糖を入れる理由」を中心に北海道の甘党文化について調査しました。

“納豆に砂糖かけるか、かけないか”大調査

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そもそも本当に北海道出身の人は納豆に砂糖を入れているのでしょうか。本州の人はどうなのでしょうか。
札幌駅周辺で聞きとり調査を行い、北海道の全市町村に「納豆に砂糖かけるか、かけないか」というFAXでのアンケートも実施しました。
この結果をもとに「砂糖を入れる」と答えたところはオレンジ色、「入れる人もいる」というところはピンク色、「入れない」と答えたところは緑色に塗り分けをしました。

調査の結果、親が納豆だけでなくカレーにも砂糖を入れるのでその味が大嫌いだったというエピソードや、納豆にヨーグルトをかけるという方、納豆に砂糖を入れる話はまったく聞いたことがないというご意見もありました。
そんな中、ある意外な食べ物に砂糖をつけるという情報があり、調査のため栗山町へむかいました。

栗山天満宮秋季例大祭

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「栗山天満宮秋季例大祭」は栗山町で行われる北海道最大級の秋祭り。露店が約300軒並び多くの人で賑わいます。
調査に向かった岡崎探偵が見つけたのはフレンチドッグの露店。トッピングはケチャップや辛子の他、砂糖も選ぶことができます。

FAXでのアンケートに書かれていたのは「アメリカンドッグに砂糖をつける」という情報でした。
露店の方に伺うと、お祭りでは全道的に浸透しているそうですが、最もこの文化が根付いているのは道東とのことです。

調査は釧路へ!“なぜ道東ではアメリカンドッグに砂糖をかけるのか?”

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調査は釧路へ。漁港や釧路市内のスーパー等へ足を運び「なぜ道東ではアメリカンドッグに砂糖をかけるのか?」その謎を調べました。
釧路市内のスーパー・フクハラでは、惣菜売場に砂糖をまぶしたアメリカンドッグが並んでいました。購入したお客さんに伺うと「休憩前のおやつに。ケチャップが逆に不思議」とのこと。
他にも「砂糖をつけないと気が抜けた味」という方もおり、釧路市民に長年愛されていることが分かりました。

一方、大慈弥探偵はアメリカンドッグと砂糖に詳しい方の情報を入手。観光情報施設「釧路市観光国際交流センター」の内間木伸也さんを尋ねると、2002年の北海道新聞のある記事を見せてくれました。
記事には「1976年に長崎屋が釧路に進出した際、祭事で売り出したのが始まりだったと思う。それまではケチャップが主流だった」「釧路の基幹産業である漁業、炭鉱など一次産業の肉体労働者は体力消耗が激しいため甘いものを好む傾向がある」と書かれており、アメリカンドッグに砂糖をかけるのは、漁業・炭鉱などの肉体労働者に好評だった味ということが分かりました。

ということは、納豆に砂糖を入れるのも肉体労働者のための食べ方だったのでしょうか?

甘納豆お赤飯の発祥は?納豆に砂糖との関係は?

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ここにきて、新たな疑問が湧いてきました。北海道は、お赤飯は小豆ではなく甘納豆を使うことが多いのは何故なのでしょう?
甘納豆お赤飯は、札幌にある光塩学園短期大学の初代学長の女性が広めたと言われています。
食の歴史に詳しい北翔大学名誉教授・小田嶋政子さんに伺うと「甘納豆のお赤飯は東北でも食べられている。東北でも納豆に砂糖を入れている可能性があるのでは」とのこと。

福永探偵社は、日本経済新聞が「納豆に砂糖を入れるか?」全国調査を行なったデータを入手しました。
北海道の全市町村に行ったアンケートと同じく都道府県別に色分けしてみると、東北でも納豆に砂糖を入れていることが判明。この結果を、納豆の歴史について研究している筑波大学人文社会学部・石塚修准教授に分析していただきました。

石塚さんによると、納豆に砂糖を入れている理由は、寒い地域で働く肉体労働者が必要なエネルギーを補給するためでした。タンパク質と糖分が豊富で栄養の吸収が早いことから、当時その食べ方が重宝されました。
また、ニシン漁で栄えた頃、東北の人は北海道に出稼ぎに来ており、その時に食文化が逆流入している可能性があるとのことです。

しかし、納豆に砂糖を入れる理由はもう一つあったんです。詳しい情報を知っている人が室蘭にいました。

創業63年、納豆製造会社が語るもう一つの理由

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室蘭にある創業63年の納豆製造会社「内藤食品工業」かつて全国の品評会で最優秀賞を獲得し日本一に輝いたことがあります。広報課長・高橋幸恵さんに伺いました

高橋さん: 昔の納豆は納豆菌の研究が進んでおらず、砂糖を入れることによって納豆に含まれる水分を吸収し、納豆の糸引きが強くなったんです。

気温が低い北海道は、大豆の発酵が進まず粘りのある納豆が作りにくい環境でした。しかし、粘りのもととなる砂糖を入れることで、糸引きの強いネバネバの納豆を食べることができたのです。
これが納豆に砂糖を入れる2つ目の理由でした。

“納豆に砂糖を入れる理由”調査結果まとめ

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1つ目は、寒冷地で働く肉体労働者が必要なエネルギーを補給するため。
2つ目は、発酵が進みずらい寒冷地で納豆の粘りを強くするため。

寒い地域で暮らす先人達の知恵が詰まっていたのでした。

これで今回の調査は終わりですが、内藤食品工業で見せていただいた納豆に関する書物に“納豆と砂糖”に関する貴重な情報が書かれていました。
それは茨城県に伝わる風邪の妙薬の作り方で、本には「子供が風邪や扁桃線炎で発熱した時、昔の人は納豆ベースの妙薬で熱をとった。」と書かれています。
妙薬は、納豆と砂糖を混ぜ40度前後のお湯を入れて作ります。

今回は“納豆に砂糖を入れるのはなぜ?”という素朴な疑問から、北海道の歴史的な背景にまで繋がりました。
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