屋台の思い出 北本 隆雄
2017年9月1日(金)

北本 隆雄
プロフィールへ
去年の6月に就職活動で北海道に来ていたときのことです。次の日に面接試験を控えて夜遅くになっても眠れず、泊まっていたホテルの周りを、行く当てもなくブラブラしていました。
すると道端にそっとたたずむラーメン屋台を見つけました。“ラーメン”と書かれた赤い提灯がぶら下がり、「ブロロロロ」という鈍い発電機の音が鳴っている…。少しわくわくした気持ちになって屋台に入ってみることにしました。
暖簾をくぐると、とても薄暗くほんの数席しかない狭い空間でした。就職活動で毎日バタバタと過ごしていた私にとって、この空間だけ時間がとてもゆっくり流れているように感じられました。そこで食べる味噌ラーメンは格別でした。
緊張から解き放たれた気分でそのままホテルに帰り、ぐっすり眠りました。
それから1年以上が経った先日。街を歩いていると、あの見覚えのある提灯を見つけました。思わず屋台に入り、味噌ラーメンを頼みました。私はこの1年間で大学を卒業したり、引っ越しをしたりと生活が大きく変わりました。しかし、何も変わらないその屋台の雰囲気とラーメンの味が、また体に染みました。
秋を感じる少しひんやりとした風に吹かれラーメンをズズッと、すする…。
最高の贅沢ができた時間でした。
すると道端にそっとたたずむラーメン屋台を見つけました。“ラーメン”と書かれた赤い提灯がぶら下がり、「ブロロロロ」という鈍い発電機の音が鳴っている…。少しわくわくした気持ちになって屋台に入ってみることにしました。
暖簾をくぐると、とても薄暗くほんの数席しかない狭い空間でした。就職活動で毎日バタバタと過ごしていた私にとって、この空間だけ時間がとてもゆっくり流れているように感じられました。そこで食べる味噌ラーメンは格別でした。
緊張から解き放たれた気分でそのままホテルに帰り、ぐっすり眠りました。
それから1年以上が経った先日。街を歩いていると、あの見覚えのある提灯を見つけました。思わず屋台に入り、味噌ラーメンを頼みました。私はこの1年間で大学を卒業したり、引っ越しをしたりと生活が大きく変わりました。しかし、何も変わらないその屋台の雰囲気とラーメンの味が、また体に染みました。
秋を感じる少しひんやりとした風に吹かれラーメンをズズッと、すする…。
最高の贅沢ができた時間でした。