「指 噛んだ 間違えた」 北本 隆雄
2019年6月26日(水)

北本 隆雄
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いつも朝起きてから家を出るまでわずか10分ほどです。
どれだけバタバタしても、ぎりぎりまで寝ることの方が幸せなのです。
ただ、その日はなぜか早く目が覚めて
いつもはササッと済ませてしまう朝ごはんを
ゆったりと作っていました。
トーストした食パンにハムをのせて、レタスも添えてみました。
淹れたてのコーヒーも机に置き
とことんおしゃれにいこうと
スマートフォンで洋楽をかけてイスに座りました。
さながら、パリのカフェです。
ただ一瞬にしてその優雅な朝のひと時は崩れさったのです。
一口目、食パンを手で口に運んだ瞬間、
なぜかパンと一緒に私の中指まで噛んでしまいました。
寝ぼけていた脳が、口の中にパンしかないと勘違いし
容赦なくその歯を動かしたのです。
うぎゃああああ、という悲鳴が一人暮らしの部屋に響き渡ります。
今まで味わったことがない痛み。
人間の噛む力は、相当強く恐ろしいものだと生まれて初めて感じました。
のんきに流れている洋楽を止めて
同じような経験をした人がいないか
「指 噛んだ 間違えた」とインターネットで検索しても
まったくヒットしません。
きっと、こんなミスは寝ぼけていても
誰もやらないのでしょう。
どれだけバタバタしても、ぎりぎりまで寝ることの方が幸せなのです。
ただ、その日はなぜか早く目が覚めて
いつもはササッと済ませてしまう朝ごはんを
ゆったりと作っていました。
トーストした食パンにハムをのせて、レタスも添えてみました。
淹れたてのコーヒーも机に置き
とことんおしゃれにいこうと
スマートフォンで洋楽をかけてイスに座りました。
さながら、パリのカフェです。
ただ一瞬にしてその優雅な朝のひと時は崩れさったのです。
一口目、食パンを手で口に運んだ瞬間、
なぜかパンと一緒に私の中指まで噛んでしまいました。
寝ぼけていた脳が、口の中にパンしかないと勘違いし
容赦なくその歯を動かしたのです。
うぎゃああああ、という悲鳴が一人暮らしの部屋に響き渡ります。
今まで味わったことがない痛み。
人間の噛む力は、相当強く恐ろしいものだと生まれて初めて感じました。
のんきに流れている洋楽を止めて
同じような経験をした人がいないか
「指 噛んだ 間違えた」とインターネットで検索しても
まったくヒットしません。
きっと、こんなミスは寝ぼけていても
誰もやらないのでしょう。