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笑顔の力

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宮永 真幸 プロフィールへ
 秋晴れの青空に映える天守閣は朝陽に照らされて輝いていた。大阪城のお堀の周りを七色のウェアに身を包んだ3万人のランナーが埋め尽くす。運よく抽選に当たり初参戦した「大阪マラソン」。これまで走った神戸や東京と違う大阪独特のお祭りムードが気分を高揚させてくれた。
 沿道の観衆はコースをほぼ途切れることなく埋め尽くし、大阪のおっちゃん、おばちゃん達のいろんな声が飛び交う。彼らにかかると誰もが「男前」と「べっぴんさん」になる。もちろん私もこの日だけは「日本一の男前!」
 当日は地元の放送局2局がレースの模様を中継していた。定点ポイントごとにいるリポーターは、その多くが吉本の芸人さんだ。ランナーにとっては一瞬の出会いだが、120%の笑顔で声援をおくってくれる。きっと何時間も、あの笑顔でいるんだろう。
 太陽が高くなるにつれて日差しは強くなり、気温も上昇。給水の水を体にかけても、すぐに蒸発してしまう。そんなタイミングで、うれしい「水かけポイント」が待っていた。大きなバケツと柄杓を持ったボランティアの女の子が笑いながら水を浴びせてくれる。まさに力水だ。
 ふと前を見ると、背中にメッセージを書いた女性ランナーが走っていた。「4回目の応募で初めて当選しました!」近年のマラソンブームで大きな大会は応募多数の場合は抽選となる。中でも東京と大阪は高倍率なのだ。そんなランナーを観衆もプラカードを掲げて応援する「5回連続落選。俺の分もがんばってや!」
 ランナーよりも応援するほうが「仮装率」が高いように見えるのは、大会当日がハロウィーンに近かったからなのか、それとも単なる趣味なのか?
 給食ポイントでは「たこ焼き」が配られる。「冷凍ちゃうでえ!食べてってやあ。」苦しいレース終盤に笑わせてくれる。止まりかけた足も、また走り始めた。「底力」は歯を食いしばるより、笑顔によって引き出されるのかもしれない。「笑いのマチ、大阪」に教えてもらった。