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町の○○屋さん

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宮永 真幸 プロフィールへ
 春らしい気候になり、そろそろ自転車を使おうかとタイヤに空気を入れた。するとポンプを押すそばからプシューという音が聞こえてくる。パンクだ。後輪をよくみると、ものの見事に押しピンが刺さっている。パンク修理の道具もあるが、幸い近所には自転車屋さんがある。今回はおまかせすることにした。店までは当然押していくわけだが、空気が抜けて平たくなったタイヤはギュウギュウと悲鳴を上げるように音を立て痛々しい。
 昼過ぎにもっていったが、修理が終わるのは夕方になるという。そう話すお店のご主人の表情は、心なしかうれしそうだった。この季節の自転車屋さんは忙しい。油で黒くなった指先が物語っている。店に自転車をあずけていったん家に帰ることにした。
 道すがらあらためてみてみると、この近くには薬屋さん、金物屋さん、パン屋さん、定食屋さんなどがある。近くにスーパーやドラッグストアもあるのだが、それなりに共存もできているようだ。札幌のなかでは比較的歴史もあり、町内会活動やこども会などにも協力的な地域であることが影響しているのだろう。それでも1年ほど前には、本屋さんが店を閉じた。
 約束の時間になり、自転車を迎えに行く。元気良く膨らんだタイヤは硬く指を押し返してくれる。「何箇所かあったから、直しといたよ。」ご主人の顔は誇らしげだった。
 町の○○屋さんが少なくなっていく。時代の流れといってしまえばそれまでなのだが、それに代わる何かを作っていかなければと思う。イザというとき頼りになるのは、やはり地域の絆なのだから。