イベント

京都国立近代美術館名品展 極(きわみ)と巧(たくみ) 京(みやこ)のかがやき

見どころ

この秋、京都の宝物が札幌にやってくる!

京都国立近代美術館には、京都ゆかりの日本画や工芸など、一万点を超える近現代の美術作品がおさめられています。
その多彩なコレクションから選りすぐった名品を展示いたします。

日本画

京都画壇を代表する画家の名品の数々

上村松園
新しい日本画を模索する風潮の中で、画壇での地位を確かなものとし、美人画のテーマや作風を変化させていった京都生まれの女性画家。
舞仕度:作品を前にしたとき、舞扇をもつ女性の手に視線が集中するように工夫されています。
花のにぎわい:女性の着物を描き出す線の表情や、布の凹凸を表現する色彩の濃淡、人物を群像として構成する方法など、浮世絵や風俗画など古典絵画を研究した成果がうかがわれます。
  • 上村松園《舞仕度》大正3年
    上村松園《舞仕度》大正3年
  • 上村松園《花のにぎわい》明治40年代
    上村松園《花のにぎわい》 明治40年代
三木翠山《維新の花》昭和15年[前期展示作品]
三木翠山《維新の花》昭和15年[前期展示作品]
三木翠山
橋の上に立ち、意味ありげに周囲をうかがう美人。
この作品のモデルは京都の花街で名をはせた芸妓の幾松。幕末維新の三傑といわれる木戸孝允が桂小五郎と名乗っていた時代の恋人で、2人はのちに夫婦となりました。
栖鳳門下の男性画家としては珍しく美人画を得意とし、歴史上のさまざまな女性をやわらかいタッチで描いています。
土田麦僊《罰》明治41年[前期展示作品]
土田麦僊《罰》明治41年[前期展示作品]
土田麦僊
3人の子どもが学校に遅刻して教室の外に立たされているようです。
多くの小学校を取材して、子どものしぐさや表情を写生した画帳も残されています。
みずみずしくやわらかい感性を見事に表現したこの作品によって、麦僊は京都画壇で注目を浴びることになります。

工芸

「超絶技巧」と呼ばれる作品群

並河靖之
京都に生まれた並河靖之は、金属線の輪郭をもデザインとして取り込んだ、独創的な有線技法を確立し、国内外の博覧会で高い評価を得ました。
藤の花や葉のかたちを縁取る、細い金色の輪郭線は並河七宝とも称される、有線技法を用いた七宝の大きな特徴です。
  • 並河靖之《桜蝶図平皿》明治時代
    並河靖之《桜蝶図平皿》明治時代
  • 並河靖之《藤図花瓶》明治時代
    並河靖之《藤図花瓶》明治時代
七代錦光山宗兵衛《花蝶図大鉢》明治-大正
七代錦光山宗兵衛《花蝶図大鉢》明治-大正

錦光山宗兵衛

色とりどりの花々を、すきまなく敷き詰めたように、華やかに彩られた器。
円形を重ねてつないだ「七宝つなぎ」の模様は、器の見込み部分全体に、編み目のように描かれていますが、編み目から顔をのぞかせる花々がより大きく立体的に見えるような効果を生んでいます。

まるで本物と見紛うばかりのその造形のリアルさ!
<象牙彫刻>
象牙を彫って加工する牙彫。明治の初め頃から流行し、植物や動物を題材として多様な作品が制作されました。

安藤緑山

明治から大正にかけて活躍した伝説の牙彫師。
みずみずしい野菜や果物などの表現を得意とし、非常に鋭い観察力で形をとらえ、色をつけることによって、本物に近づける表現を追究。
竹の子の、つんと上を向いた形や、筋っぽい皮の表面と、その周りを縁取る細かい毛、根元部分のぽつぽつとした突起まで、本物そっくりに再現されています。
  • 安藤緑山《竹の子に梅牙彫置物》大正-昭和
    安藤緑山《竹の子に梅牙彫置物》大正-昭和
  • 安藤緑山《柿牙彫置物》大正-昭和 ©木村羊一
    安藤緑山《柿牙彫置物》大正-昭和  ©木村羊一
<自在置物>
鉄や銅、銀、合金などの金属板を素材として、動物の模型を写実的に作り、それらの体節・関節の部分を本物通りに動かすことも追求し、複雑な仕組みを施した工芸品。
胴体を左右に振ったり、背びれや腹びれ、胸びれを動かしたり、まさに自由自在に形を変えることができます。
  • 高瀬好山《鯉自在置物》明治-大正
    高瀬好山《鯉自在置物》明治-大正
  • 不詳《龍自在置物》江戸-明治
    不詳《龍自在置物》江戸-明治

陶芸・染色など

注目の作家・作品たち

北大路魯山人《織部長板鉢》昭和24年
北大路魯山人《織部長板鉢》昭和24年
北大路魯山人
「器は料理の着物」という名言を残し、和食と器の魅力を追究。
青味がかった緑色の釉薬を施した魯山人の独創による、大振りのまな板皿です。
河井寛次郎《白地草花絵扁壺》昭和14年
河井寛次郎《白地草花絵扁壺》昭和14年
河井寬次郎
昭和32年のミラノ・トリエンナーレに出品され、グランプリを受賞した作品。
リズミカルな筆さばきで、草花の模様が描かれており、豊かな感性と確かな技術に裏打ちされた、自由で力強い造形が魅力的です。
人間国宝の作品も多数展示
  • 富本憲吉《色絵飾箱》昭和16年
    富本憲吉《色絵飾箱》昭和16年
  • 志村ふくみ《紬織着物 冬樹》昭和36年[後期展示作品]
    志村ふくみ《紬織着物 冬樹》昭和36年[後期展示作品]
  • 北村武資《重ね襷文羅コート》昭和57年[後期展示作品]
    北村武資《重ね襷文羅コート》昭和57年[後期展示作品]