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「夢ではありません」広さ札幌ドーム12個分 9月から工場建設 自衛隊から半導体のマチへ

次世代半導体の国産化を目指し、北海道・千歳市に工場を建設する「ラピダス」が、初めて住民向けの説明会を開きました。

9月からは本格的な工場建設が始まる見通しで、飲食業や不動産業などの経済効果が期待されています。

(恩田記者)「このあとこちらの会場で説明会が開かれますが、1000人分の座席が用意されていて、すでに多くが埋まってきています」

午後3時半から行われた道と千歳市、そしてラピダスによる住民説明会。

工場の完成イメージが初めて公開されました。

(ラピダス 小池淳義社長)「これは夢ではありません。現実に私どもはこれを作ろうと思っています。いろんな方々が北海道で一体となって展開していく」

(鈴木直道知事)「北海道から世界に届けていく、前例のない壮大なプロジェクト。その大きな一歩を踏み出すことができることをとても嬉しく思います」

大きな経済効果が期待されるプロジェクトとあって、会場には多くの住民が詰めかけました。

説明会に参加した鈴木善一さんです。

千歳市内で不動産会社を経営しています。

(不動産のピース 鈴木善一社長)「(千歳には)自衛隊が空と陸とあるので、家族を含めると3万人くらい住んでいる。人口の3割弱を占める。ただ(人口は)10万人を超えない、定住がなかなかというところがあったので、今回は非常にマチをあげて喜んでいる」

自衛隊関係者とその家族が市内全体の人口のおよそ25%を占める、自衛隊のマチ・千歳市。

鈴木さんはラピダスの建設によって労働者の定住が進めば、さらなるマチの活性化につながると期待を寄せています。

(不動産のピース 鈴木善一社長)「古い物件・新しい物件含め(千歳市内の)空室は1400戸。ある程度対応はできるのかなと。マチがステップアップすると経済団体も発展できる可能性を秘めているので期待感が大きい」

(恩田記者)「こちらが半導体工場の建設予定地です。この先ではすでに測量などの調査が始まっているということです」

ラピダスの工場の建設地は、新千歳空港やJR千歳線からほど近いエリアにあります。

広さはおよそ65ヘクタールで、これは札幌ドームおよそ12個分にあたります。

ことし9月からは工場建設がスタート。

2027年の初めごろには量産化の実現を目指しています。

最終的には100ヘクタールの土地に3から4棟の工場を建てる構想です。

地元の飲食店はー

ボリューム満点の若鳥の半身揚げが看板メニューのこちらの居酒屋。

建設作業員らが足を運んでくれるのではと期待を寄せています。

(大衆酒場 たつのおとしご 赤岡淳永店長)「すごく胸が高鳴っています。飲食店にもいろんな方が来店する可能性が広がっているなと感じるので、ポジティブなニュースだと思っています」

さらに千歳市は先月、専門の推進室を立ち上げました。

インフラ整備や工場団地の拡大を進め、マチが一体となって事業を後押しする考えです。

(千歳市次世代半導体拠点推進室 森周一室長)「外国との取引もあるという風に聞いていますから、外国人も来るという風に聞いていますし、研究者なども来るという風に聞いております。課題はたくさんあって、受け入れ環境を整備していなかければならない」

マチが大きくうまれ変わる。

そんな住民の期待を背負ったラピダスの工場建設は、まもなく本格化します。
5/22(月)「どさんこワイド179」  5/22(月)18:39更新

北海道