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「人類は迷惑な存在」倉本聰さん 「北の国から」の舞台で清掃活動 ごみは“文明の排泄物”

北海道・富良野市で今月、ドラマ「北の国から」の出演者らが植えた桜並木で清掃活動が行われました。

呼びかけたのは、脚本家の倉本聰さん。

便利で豊かな暮らしの陰に潜む環境問題との向き合い方を問いかけます。

淡いピンク色のエゾヤマザクラが咲き誇る、富良野市の麓郷街道。

13日、道内外からおよそ100人が参加し、清掃活動が行われました。

(参加者)「空き缶とか空き瓶、あとはタバコの吸い殻ですね。多分路肩に落ちていたので、車内からのポイ捨てかなと」

ドラマ「北の国から」の舞台となった麓郷地区。

桜並木は撮影が始まった1981年に出演者らが植えたものです。

(スタッフ)「炊飯器も捨ててあった、桜の下に」

2時間かけて2トントラックの荷台がいっぱいになるほどのごみが集まりました。

この活動を呼びかけたのは、富良野市に住む脚本家の倉本聰さんです。

(倉本聰さん)「僕らが気づかないうちにたれ流している文明の排泄物が地球を悪くしているんだとすれば、僕らはそれに対し責任を持たないといけない」

先月、札幌ドームで開催された環境問題について考えてもらうイベントに、倉本さんも出展しました。

がれきや衣服などのごみを弔う葬式のような空間。

「文明の墓場」と名付けました。

(倉本聰さん)「廃棄物を誰も意識しないで新しいものへといってしまうごみの被害をもう一度見ることで環境を考えたい」

(参加者)「こんなのあるんだ…ごみをできるだけ捨てないようにしたいと思う」

倉本さんは以前から森を回復させるための活動を行うなど、自然環境を考える取り組みを続けてきました。

『文明が生み出した排泄物…皆、目をそむけ悼むものもいない』

豊かな暮らしを追求してきたことが環境汚染につながっていることを強く意識してほしいと呼びかけます。

(倉本聰さん)「(環境問題に)しっかり取り組まないと文明が進んだと威張っているだけじゃ、人類は迷惑な存在でしかなくなっちゃいますよね。そういうことを少しでも感じていただきたい」

豊かさにあふれた文明社会の中で環境問題とどう向き合うべきか、倉本さんは問いかけています。
5/23(火)「どさんこワイド179」  5/23(火)19:00更新

北海道