消費税率引き下げ案「遅い」「食料品だけ」減税しても価格下げにくい事情も 販売事業者を取材 北海道
政府は消費税の税率を2027年4月から1%に引き下げる案を検討しています。
ようやく消費税減税に向けて本格的に動き出しましたが、モノの値段は安くなるのか、経済効果はどれぐらいあるのでしょうか。
札幌市内のスーパーです。
6月に入ってから値上がりしたのは130品目以上です。
こうした物価高対策として政府が検討しているのが、消費税の引き下げです。
(高市首相)「できるだけ早く税法の改正案を出したい」
政府は消費税の税率を2027年4月から1%に引き下げる案を検討しています。
ようやく本格化した消費減税への動きに消費者はー
(来店客)「はっきり言って遅い。選挙のときに0にすると聞いていたからすぐなると思っていたのに、1年・2年といったらやっていないのと変わらない」
(来店客)「1%はありがたいが食料品だけなので、もっと違うところでも援助してもらいたい」
物価高対策として不十分という意見が多く聞かれました。
経済産業省は、消費税1%の場合、レジの改修期間が最大で5か月から6か月程度とする見通しを示しています。
(クーリッチ拓北店 高西邦明社長)「これがいま使っているレジです。うちはチェーンに入っていて、チェーンの本部とレジメーカーで改修作業は行う」
店としては税率を変えるための作業は不要でコストはかからないといいますがー
(クーリッチ拓北店 高西邦明社長)「レジメーカーの作業やコストは非常にかかると思う。チェーンに入っていて良かったと心から思う」
一方、消費税減税が実現したとき、商品の値段は下がるのでしょうか。
札幌市内で弁当店を営む湯浅さんです。
(まんぞく弁当 湯浅孝臣社長)「消費税が7%分下がることになるが、原材料が7%以上高騰しているので、値段は据え置きもしくは値上げの可能性の方が高い」
店では「1キロ弁当」など、ボリューム満点ながら手頃な価格が並びますが、物価高騰が続くなか、消費税が減税されても価格を下げるのは難しいといいます。
(まんぞく弁当 湯浅孝臣社長)「消費者からすれば税率が下がるので当店の販売価格が下がると思っているのではないかと感じるが、物量の大きいものを扱うので値段の上がり幅も大きい。容器や割りばし・スプーンも上がっているので厳しい状況」
専門家は消費税減税の効果は限定的だと指摘します。
(野村総合研究所 木内登英さん)「来年4月に実施するとしても、足元の原油価格高騰による物価高は年末にかけて出てくるので、それに対しては対応できない。決して消費税を下げたら消費が強くなって景気が強くなるということはなくて、一時的な効果でしかない。5兆円規模の財源が必要だが、そこのめどはほぼたっていない」
さまざまな課題がある消費税の減税は、与野党の「社会保障国民会議」で議論が進められています。
高市首相は月内に取りまとめられる結論を待って最終判断する考えを示していますが、実施に向けたハードルは決して低くないようです。