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クマ "問題個体"を駆除 不安と警戒の9日間 札幌市

8/14(水)「どさんこワイド179」
(取材班)
「いた!右手!いました。クマいました。あそこです。あそこです」
問題のクマを取材班が初めてとらえたのは今月7日の深夜。前日からクマが住宅街に出没しているとの情報を受けて、取材を始めた矢先のことでした。撮影したのは、札幌市藤野4条11丁目。周辺の住宅街では、その後も出没が相次ぎました。
(取材班)
「出た!出た!出た!目の前にクマがいます。かなり大きいですね、パトカーの目の前をクマが歩いている」
(撮影者)
「でかっ!えー!大きい!うちにきたべや」
クマはたびたび、取材班や住民のカメラにその姿を撮影されていました。住民との距離が日に日に近づく中、クマと住民が接触しかねない危険な場面もありました。
(カメラマンリポート)
「クマがいる真横に。クマがいるから中に入っていてください。クマ!クマがいる!」
住民の女性が勝手口を開けようとしたところ、わずか数メートル先にクマの姿が。クマは女性がドアを閉めた直後、その前を通り過ぎていきました。こうした中、住民は自衛策に乗り出しました。クマが現れたこちらの家では、えさとなる果物の木を切り落としました。
(住民)
「(木を切るのは)残念。25年以上住んでいるが(クマが)庭に入ったのは初めて」
さらに、急きょ出入り口の柵を自作する人もいました。
(住民)
「すぐに壊されるだろうけども、あるとないとは違うなと」
クマの出没はさまざまな形で、住民生活に影響を及ぼしました。
(長南記者リポート)
「こちらの公園で行われるはずだった、夏祭りも延期になりました」
付近の公園では、予定されていた夏祭りやラジオ体操が中止や延期になりました。また、札幌市は13日、藤野墓地への墓参りの自粛を呼びかけました。それでもクマは人との距離を急速に縮めていったのです。
(撮影者)
「いた!いるよ 家の前に。めっちゃでかい」
(警察)
「クマいます。家から絶対出ないでください」
(撮影者)
「人が近くにいてもまったく怖がる様子がないので、誰かが近くを通ったら襲われるのではと、怖くなりました」
12日、この映像が撮影されたのは、国道230号に面した藤野3条5丁目。すぐ近くにはスーパーマーケットやガソリンスタンドがあります。クマの活動範囲は、この1週間ほどで、不特定多数の人が出入りする「市街地」にまで広がりました。14日まで9日連続で住宅街に姿を見せたクマ。札幌市は、住民に危害を与える恐れがあると判断し、10日に、箱わなを設置。12日には銃での駆除も視野に、ハンターの出動を要請しました。そして、14日朝
(長南記者リポート)
「あ!いま、パッとやったの、ライフルの覆いかも」
(銃声)
「パン!パン!」
さらに
(銃声)
「パン!」
(長南記者リポート)
「午前6時すぎ、発砲音が3発聞こえました」
クマは猟友会によって駆除されました。市によりますと、駆除されたクマは体長1.4メートル、体重128キロで、8歳程度のメスだったということです。そのクマと接触しそうになったあの女性からも安堵の声が聞かれました。
(女性)
「ほっとしました。本当に。夜も寝られなかったので、安心して今晩、寝られる」
専門家は駆除について、「やむを得ない判断」だと指摘します。
(酪農学園大学 佐藤喜和教授)
「地域の安全な暮らしを守る観点から人身事故があってからでは遅い。(駆除は)妥当な判断だと思う。(クマが)市街地に出てくるのに抵抗がある環境作りが必要」
札幌市は、周辺の山林には、まだ別の個体がいるとみています。現時点では、有害性は低いとして、
捕獲や駆除はせず、住民にゴミの管理を徹底するよう呼びかけています。