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さよなら、小さな駅の名物そば 90年の歴史に幕

90年間愛され続けた、北海道・音威子府駅の名物そば店。

全国から客が訪れていましたが2月、店主が亡くなりその長い歴史に幕を下ろしました。

小さな村の駅そばが残したものとは?

黒い色が特徴のそばに、昆布と煮干しのダシがきいた濃いめのつゆ。

90年間、愛され続けた音威子府の駅そばです。

しかしもう味わうことは、できません。

店主の西野守さん。2月、肺がんのためこの世を去りました。

(常連客)「ここのそばは真っ黒で他にはない味。本当に残念ですよ」

(常連客)「やっぱり音威子府といえば、このそばありき。私たちも食べていたので残念でしかたがない」

JR宗谷線の音威子府駅で営業していた「常盤軒」。

「どうだ?味しょっぱくない?」

「しょっぱくないよ」

店主の西野さんは妻の寿美子さんと一緒に、伝統あるそばの味を守り続けてきました。

店は1933年に創業。北海道内、そして北海道外からも多くの人が訪れ、駅そばの人気店となりました。

(妻・寿美子さん)「(Qどんなご主人ですか?)優しいですね。人の前ではそういう態度はみせないけど」

(西野守さん)「(Q奥さんはどんな人?)きかないよ」

2019年、JRの観光列車が音威子府駅にやってきたときには…。

駅に入りきらないほどの長い列ができました。

(西野さん)「やるだけやるよ」

村の歴史と共に時を刻んできた常盤軒。

西野さんのそばに強く影響を受けた人がいます。

道の駅でそば店を営む、宗原均さんです。宗原さんが出すのも黒い色の音威子府そば。

作り方は西野さんから教わりました。

(道の駅おといねっぷ「天北龍」 宗原均さん)「(去年)開業してから月に4回から5回、奥さんと食べに来てくれて、そのたびに頑張れよ、しっかり運営しろって励ましてもらった」

そばをすする音が消え、静まり返った音威子府駅。

それでも西野さんの死を悼み、多くの常連客が訪れています。

「おいしいソバいつもありがとうございました」

「西野さん!また僕が天国に行ったら食べさせてくださいね!」

90年間、旅人や地元の人に愛されてきた駅そば。

その伝統の味と西野さんのやさしい人柄は、多くの人の心に刻まれ続けます。
2/22(月)「STVニュース」  2/22(月)12:00更新

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