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専門家が解説!困った時の“ひざ痛”ケア

2018年3月7日(水)

専門家が解説!困った時の“ひざ痛”ケア

階段は「上り」と「下り」、どちらがより膝に負担がかかると思いますか?
本日は、全国で推定2500万人以上が悩んでいる“ひざ痛”について、ひざ関節の専門家である北海道整形外科記念病院の原則行先生に伺い、意外と知らない日常生活の中で出来る“ひざ痛ケア”について、クイズを交えながらお伝えしました。
ひざ痛は50代になると徐々に増え、特に女性は筋肉量の差で男性の4〜5倍の確率で発症すると言われています。

“ひざ痛”は、どうして起こるのか?

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    北海道整形外科記念病院 原則行先生
街でも“ひざ痛”に悩む声が多くありました。どうして“ひざ痛”は起こるのか伺いました。

原先生: 変形性膝関節症と言い、クッションとなる(ひざの)軟骨が徐々にすり減ってくるものです。
その原因は、体質・体重の増加・ホルモンの低下・筋肉の弱さ等が挙げられます。症状としては、初期段階では歩き出しや立ち上がりでの痛み、進行すると歩く時は常に痛くなり、水がたまったりO脚に変形してきます。
痛みの原因は、回復するのはなかなか難しく、すり減った中で、ひざの痛みを和らげて上手く付き合っていく、これ以上すり減らないように気をつけるのが大切です。
 
Q: 階段は「上り」と「下り」、どちらがより膝に負担がかかるでしょうか?
A: 下り


原先生: 元々、階段は体重の5〜10倍程ひざに負担がかかると言われています。下りは下に落ちる力も加わるので、上りよりも負担がかかります。ひざ痛のある方は、下りの時はエレベーターやエスカレーターを使うのがオススメです。
階段の上りは、関節への負担があまり無いので、筋力運動として取り入れても良いでしょう。

ひざ痛予防・解消アイテム

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減った軟骨を治すのは難しいので、少しでも軟骨を温存するのが大切です。ひざ痛を予防し、解消する効果が期待できる道具をご紹介しました。

<サポーター>
ひざの痛みを和らげるためには、ひざの保護、そしてひざ周りを温めて血流を良くするのが大切です。ひざ周りは特に脂肪がないので、ひざを温める工夫が大切です。保温目的にサポーターを使うのは手軽で便利です。

<インソール(靴の中敷き)>
足裏の外側が高くなっているインソールは、両ひざの間が開く「O脚」を改善するためのものです。O脚はひざに大きな負担がかかります。そこで、外側に高さをつけることで、両膝が内側に入り、ひざの負担をへらしてくれます。

<杖>
杖もひざの負担を減らします。

他に、“お風呂”や“ひざ掛け”の利用等もおすすめです。
 
専門家が解説!困った時の“ひざ痛”ケア
Q: 杖は、ひざ痛のある足側の手、ひざ痛のない足側の手、どちらの手で持つのが良い?
A: ひざ痛のない足側の手


原先生: 杖と痛くない方の足で歩くイメージです。杖が痛い方の足代わりになるので、痛い方の足の負担は少なくなります。
杖と痛い方の足を同時に出すのが正しい歩き方です。松葉杖も同様です。

Q: ひざ痛がある時は、常にひざを温めた方が良い?
A: ×


原先生: 基本的には温めた方が良いですが、例外として、痛みが強い、腫れがある、運動後は炎症が起きているので、20分程氷水などで冷やすと良いです。

ひざ痛予防・解消の3つの優先ポイント

原先生に、ひざ痛予防・解消に特に大切なポイントを3つ教えていただきました。

1.正座を避ける
正座は、ひざに最大限体重をかける行為で負担が大きいです。和式トイレや、しゃがんで行う草むしりも同様です。お茶やお花など趣味で正座する場合も、極力負担にならない程度にしましょう。

2.減量
肥満はあらゆる病気の引き金になるが、ひざへの負担も大きいので減量を心がけてください。

3.ひざの筋肉運動
ひざ痛の予防・解消に最も効果的で大切です。比較的簡単なものを教えていただきました。
椅子に座ったままの脚上げ体操
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  1. 高さのある椅子を使います。椅子のふちを両手でつかみ、浅く腰をかけます。
  2. 片方のひざは曲げたまま、もう片方は足首を直角に曲げ、ひざは伸ばします。
  3. 床から10cmのところまでゆっくり上げて止め、5秒間その位置を保ってからゆっくりおろします。
  4. 床に足をつけたら2〜3秒休みます。
  5. 10回〜20回ずつ繰り返します。左右の脚を変え、同様に行います。
朝晩2セットずつするのが理想です。毎日の繰り返しで、膝への負担が軽くなるそうです。

北海道整形外科記念病院

【住所】札幌市豊平区平岸7条13丁目
【電話番号】011-812-7001

今回、お話を伺った原先生の病院はこちらです。
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