どさんこワイド179

密着!仕事人〜連休までに開通せよ!知床横断道路の大除雪

2019年4月30日(火)

密着!仕事人〜連休までに開通せよ!知床横断道路の大除雪

北海道を支えている“仕事人”たちに迫るコーナー「密着!仕事人」。今回は、知床横断道路(国道334号)の除雪作業を支える仕事人に密着しました。

知床横断道路

  • 密着!仕事人
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毎年多くの観光客が訪れる世界自然遺産・知床を横断する国道334号は通称“知床横断道路”と呼ばれ、斜里町ウトロから羅臼町までは23.8kmあります。道内の国道で唯一冬期間全面通行止めになり、3月になると道路の除雪作業が始まります。道路の開通は地域の観光や産業に密接に関わっていますが、作業が最も困難な場所でもあります。
除雪はウトロ側と羅臼側で別の建設会社が作業を進めますが、なんと1カ月半にも及びます。
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20年近く知床横断道路の除雪に関わってきた斜里建設工業の副社長・上野義明さん(65歳)は、長年指揮を執ってきたこの仕事を今年をもって後輩へ託すことを決めました。
上野さんに代わって現場の指揮を執るのは、これまで目をかけて育ててきた後輩の七海勝人さん(40歳)です。
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4月上旬、ウトロ側から約50人の作業員がスコップを持って急な斜面を登り頂上で作業を始めました。元々の山の斜面よりも大きく積もった雪は大きな雪崩を引き起こす危険があるため、スコップを使って雪を削ります。人の手で行うのは急斜面で重機が使えないからです。常に雪崩や落下の危険があるので命綱を付けて作業します。上野さんは「知床峠の中で一番危険度も高く緊張する作業」と言います。
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この日、雪に大きな亀裂が入っていました。上野さんの“長年の経験”でこのような亀裂から雪崩が発生する危険もあり、亀裂の広がる距離と時間を観察しながら作業を進めました。亀裂が一定以上に広がると作業中止の判断をする必要も出てきます。

七海さん:長年やっている方もいるので、そういった経験則も踏まえながら相談しながら決めています。となり(上野さん)はもう、ご意見番です。歴戦の雄なんで。

約50人の作業員が毎日この作業を1カ月ほど続け、道路まで雪を削ります。目まぐるしく変わる天候も作業に影響し、1日作業が進められない日もありました。
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一方、同時進行で作業を進めている羅臼側はルートの中でも一番雪の多いエリアを除雪中。ロータリー車が半分埋まってしまう2m近い積雪の場所もありました。
切り立った山の斜面に立ちショベルカーの作業を見守るのは、羅臼側を担当する尾田建設の尾田保浩さんです。道路よりも上の斜面から徐々に雪を崩していくことで、雪崩が起きないようにしています。斜面での作業は熟練の技が必要で「かなり慎重にやらないと事故になる」と尾田さんは言います。
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4月中旬、ウトロ側と羅臼側から1カ月以上かけて除雪してきた道が頂上で一本に繋がりました。
上野さんと尾田さんは「連休前の開通を目指して頑張りましょう!」としっかり握手をしました。
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上野さんの作業は除雪だけではありません。知床横断道路で行われるイベント・雪壁ウォークのため、道路の途中にある高い雪の壁に文字や人型を掘っていました。イベントでは大迫力の除雪作業を近くで見学することもできます。
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4月26日(金)、5カ月間閉ざされていた横断道路が一般開通されました。

上野さん:やっと肩の荷が下りた。嬉しさより“やり遂げた、開けられた”というのが一番。ナナ(七海さん)にしても俺にしてもそうかな。
七海さん:無事に終えられたというのが一番です。(今後)期待に応えられるように頑張ります。
上野さん:もう大丈夫。