どさんこワイド179

札幌の歴史探訪!てくてく洋二〜平岸発展物語

2020年8月13日(木)

札幌の歴史探訪!てくてく洋二〜平岸発展物語

  • 札幌の歴史を歩いて探訪!てくてく洋二〜平岸発展物語
北海道の知られざる歴史を、木村洋二アナウンサーと専門家が歩いて辿るコーナー「てくてく洋二」。今回は、お盆時期には多くのお参り客が来る「平岸霊園」やYOSAKOIソーラン祭りのチーム「平岸天神」等で知られる平岸地区の歴史を辿りました。「道新りんご新聞」編集長で理学博士(古生物学・地質学)でもある伴野卓磨さんと共に「平岸発展のカギは発想の転換」をテーマに探訪しました。

平岸高台公園

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「平岸高台公園」の辺りは“でこぼこの高台”“火山灰の地質”が特徴で、どちらも田畑を作るには不向きです。そんな地形を逆に活かして有効利用したのが近くにある「平岸霊園」でした。

平岸霊園

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1941年に開設した札幌で最初の大型霊園です。当時、札幌は人口が増えて札幌中心部の墓地が不足していました。平岸の住民が発想を転換し、開拓に不向きな土地を有効利用しようと霊園を誘致しました。
その甲斐あって平岸は徐々に発展し「霊園城下町」と呼ばれるほどの賑わいを見せました。
さらに地下鉄駅「霊園前(現・南平岸)」ができたことで発展は加速していきます。
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「霊園前」駅は、住宅地が広がると、霊園や火葬場があることで“縁起が悪い”“イメージが良くない”と嫌がられるようになり、住民から要望があって「南平岸」という現駅名に変わりました。

平岸街道

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伴野さんは「南平岸が平岸の中心だった」と言います。南平岸が平岸の中心だったゆかりの場所へ案内してくれました。
最初に向かったのは「平岸街道」です。南平岸には“アンパン道路”と平岸街道が交わる場所がありました。“アンパン道路”は平岸と月寒を結ぶ重要な道路で、工事従事者の間食にアンパンを配布して労をねぎらったことから名付けられました。

清水商店

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続いて向かったのは明治26年創業、平岸で最初の商店です。元々は「木村商店」という名前でしたが、現在は三代目店主・清水保次さんが店を引き継ぎ、タバコの販売などをしています。
清水さんも子供の頃に通ったという小学校が近くにありました。

札幌市立平岸小学校

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伴野さんが3つ目に案内してくれた札幌市立平岸小学校は、1890年に開校した平岸で一番古い小学校です。交通の中心・アンパン道路、商売の中心・清水商店、教育の中心・平岸小学校、これら3つが南平岸に揃っていることから、南平岸が平岸の中心だったことが分かります。

小学校の前庭にある銅像“みのりの像”には、かつて平岸で盛んに作られていたリンゴがデザインされています。
伴野さんによると、当時の平岸は日本を代表するリンゴ産地で海外にも輸出していて、リンゴの木は“金のなる木”と呼ばれ成木が3本あれば農家の年収に匹敵したそうです。

やがて都市の発展によって宅地化が進み、リンゴ農家の姿が徐々に消えていきます。しかし、リンゴ農家に欠かせない“リンゴ倉庫”が、現在の平岸を代表するYOSAKOIソーラン祭りの強豪チーム「平岸天神」誕生に繋がりました。

旧中井リンゴ倉庫

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約30年前、リンゴ作りが終わってしまった平岸に活気を取り戻そうと「平岸天神太鼓」が生まれ、太鼓の練習場として役目を終えたリンゴ倉庫が活用されました。
リンゴ倉庫の持ち主であり「平岸天神太鼓」生みの親・中井昭一さんにお会いしました。
レンガ造りの倉庫は、冬の凍れからリンゴを守るよう、壁の中が空洞になるように積み上げられています。本来は寒さを防ぐための構造が太鼓の騒音を外に漏らさない防音にも役立ちました。
リンゴ倉庫で稽古に励んだ「平岸天神太鼓」は平岸のお祭りに欠かせない存在になりました。そのメンバーが中心となって誕生したのが「平岸天神」です。今や、日本はもちろん世界でも活躍する有名チームになりました。

平岸の開拓が始まって来年で150年を迎えます。その間いろんな困難がありましたが、先人たちはそのたびに発想の転換でピンチをチャンスに変え、平岸を発展させてきました。
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