LIVE HOUSE タムラジオ

第39回“DoYou名言集”

2018年7月20日(金)

「俺は崩れた方が好きなんだよ」by武藤敬司

プロレスラー武藤選手の名言です。

アントニオ猪木の団体、新日本プロレス出身の名レスラー
プロレスの天才とも評される武藤選手が今年に入って膝の手術をしまして
代名詞でもある「ムーンサルトプレス」という必殺技、
コーナーポストから月面宙返りして敵にアタックする大技なんですけど
これが二度と使えなくなってしまって、現在レスラー稼業をお休み中。
という事で、スポーツ新聞で「さよならムーンサルトプレス」という半自叙伝、
これまでの半生を振り返ってみるという連載をやっていたんですが、
その連載の中で出てきた言葉が「俺は崩れたほうが好きなんだよ」。

この言葉はこんな風に出てきます。

 

今はフィギュアスケートをペアで綺麗に踊るっていうようなプロレスが評価されるけど、
俺は崩れた方が好きなんだよ。
なんか崩れていたほうが面白い。
崩れた時の必死さとかその時に垣間見る真剣なまなざしとか、そういうのを見たい。
さしあたって今のプロレスは無理。
そういうのは無いよね。

 

要するに、簡単に言うと今のプロレスは形はものすごく綺麗でカッチリしている、
技術も高いけどドキドキするものはないよなという事だと思うんです。
もっと言うと言葉には出来るけど心には響かないという感じ。
プロレスも結局はライブなんです。
ライブというのは音楽、お笑い、落語、ラジオの生放送であれ
究極的にはその人の心の動きと気合を感じて楽しむものだと僕は思うんです。
だからこそ、この崩れたほうが好き、崩れたほうが面白いという言葉に
崩れた時に垣間見える心の動きそれこそが
ライブエンタテイメントの真髄だと知っている武藤選手の
天性のセンスを感じずにはいられません。
本当はみんなココ見たいでしょ!?という事をちゃんとわかっている人の言葉なんだよな。
ライブの現場では言葉にうまく出来ないけれど心に響くという事を感じた方が
皆さん何倍も楽しいですから、崩れに注目してライブを楽しむとより楽しめるかもしれません。

 

全国的にみてもわりと崩れているほうのロックフェスRISING SUN ROCK FESTIVAL!
(もちろんいい意味で)
そのRSR2018に出演するフィッシュマンズのナンバー。
武藤選手の若かりしきころのタイツの色に因みまして
アルバム「オレンジ」の中から1曲…

 

M「忘れちゃうひととき」(フィッシュマンズ)

 

  

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