LIVE HOUSE タムラジオ

第53回“DoYou名言集”

2019年9月20日(金)

「俺は引かれたくてやってるんだよ」by南部虎弾(電撃ネットワーク)

今日は電撃ネットワークというパフォーマンス集団、南部虎弾さんの名言です。

電撃ネットワークはとにかくすごいパフォーマンスをする方々なんです。

知らない方の為に一部ご紹介しますと

「さそりを口に入れるさそり男」

「牛乳を鼻から飲んで目から出すミルクマン」

「液体化したロウの中に顔を突っ込むワックスマン」

「布団圧縮袋に入って空気を抜く布団圧縮袋即進物」

「マジックペンのインクを口に吸い込む肺活量吸引男」

「ドライアイスと水を口に含み白煙を出すドライアイス大好き男」などなど。

ケガをするほどに身体をはった芸で知られるパフォーマンス集団。

海外でも“TOKYO SHOCK BOYS”の名で知られる危ない男たち。

それが電撃ネットワークでございます。

そんな電撃ネットワークの芸を見た人が、

ある日南部さんにこう言ったんだそうです。

「南部さん、すごい危ないし、お客さんみんな引いてるよ。」

この言葉を聞いて南部さんが言ったんですね。

「俺は引かれたくてやってるんだよ。」

これが今日の名言です。

この言葉の好きな所はエンターテイメントっていうのは

そこにいるみんなが笑顔になれて安心した形で終わる、

誰からも拍手喝采を得られるものっていうわけじゃないんだぜって言っている所ですね。

楽しい、笑顔、拍手、それだけがエンターテイメントじゃあないんだぜってことです。

と言いつつも南部さん、あるいは電撃ネットワークの皆さんが目指しているのは

やっぱり感動だと思うんですよ。

でもどんな感動かっていうと本気で引いた、今までにないくらいビックリして引いた。

みたいな心の動き、それだってやっぱり感動だろうっていうね。

いわゆる感動したっていう定義の中ではあんまり馴染みがないけど、

それだって感動したっていうことじゃない?

っていう感動だと思うんでうよね。

だから泣けたとか何が感動したとかみたいな

すごい形のある自意識の中の感動じゃなくて、そこを超えた所、

その向こう側にある震えるような感動。

エンターテイメントってそういうもんじゃないの?

心がどうしようもなくその場で動いてしまうなら

それは感動なんじゃないのっていうね。

そんな意味がこの「俺は引かれたくてやってるんだよ」という言葉に

込められているんじゃないのかなと僕は思うんですね。

 

僕らもね、昔同じライブハウスで共演した事があるんですよ。

たしかに電撃ネットワークの芸は引くぐらいすごいんだけど、

南部さんの言葉からもわかるように本気なんです。

だから僕は見ると笑っちゃうしやっぱりすごく感動します。

わかりやすく言葉で説明出来てみんなに安心して紹介出来るものだけが

一流のエンターテイメントじゃないんですよね。

誰にでも説明出来るんじゃなくてむしろ誰にも説明出来なくても

俺の心は震えちゃってるっていうのが

僕は一流のエンターテイメントじゃないのかなと思っています。

 

 

 

M「Pie」(SCOOBIE DO

STVラジオをradiko.jpで聴く