北海道でもじわり拡大する“家系”ラーメン!優しい味「北海道家系」名乗る新店も…最新事情を取材!
みなさんは「家系ラーメン」をご存じでしょうか。
50年ほど前に横浜で生まれた豚骨醤油のラーメンですが、北海道内ではあまり知られていません。
そんな「家系」を広めようと奮闘する札幌のラーメン店を取材しました。
道内での「家系ラーメン」認知度は低い?食べたことがない人も
豚骨醤油の風味豊かなスープに、中太のストレート麺。
具材はホウレンソウにチャーシュー、海苔。
濃厚でコクのある味わいが特徴の家系ラーメンです。
オープンから10年目、札幌市西区のラーメン店です。
(客)「家系はごはんによく合うので、一緒に食べるとおいしいのでそこが好き」
(客)「家系は味が濃い目なので疲れたときに元気が出る」
(客)「家系の店は子どもたちも好きで行きます。一口目からガツンとうまみがきて、好みも選べるのが家系の良さ」
卓上にはおろしにんにくや豆板醤などの調味料がー
家系ラーメンは麺のかたさや味などを自分好みにアレンジできるのが特徴です。
横浜のラーメン店で50年以上前に生まれたという家系ラーメン。
神奈川県だけでも400店を超えると言われ、関東では人気の高いラーメンです。
ところが道内ではー
(麺GO家西野本店 阿部生剛さん)「家系の特徴は何なのかあまり分かっていない人も多いので、家系の店も多いとは言えないので、味噌とか醤油に比べればまだまだかなと思っています」
家系ラーメンの認知度はあまり高くないといいます。
そこで、マチの人たちに好きなラーメンを聞いてみるとー
(マチの人)「塩ですね。昔は豚骨とかよく食べていたんですけど、年齢を重ねてから濃いものが食べられなくなって、あっさり系をよく食べますね」
(記者)「味噌のどんなところが好き?」
(マチの人)「やっぱり日本人なのかしらね」
味噌に人気が集まる中、“家系”にはこんな声もー
(マチの人)「家系って何?」
(マチの人)「二郎みたいな?」
(記者)「家系分からないですか?」
(マチの人)「見たことありそうだけど食べたことない」
およそ70人に聞いたところ、味噌が半数の35人。
家系を選んだのはわずか5人にとどまりました。
新たなジャンルになるか!?北海道家系ラーメン
(蒼武家 桑原由青店長)「おはようございます。お願いします」
こうした現状を打破しようと意気込むのが、24歳の若き店長・桑原由青さんです。
1月4日にオープンしたばかりの店で提供しているのはー
(蒼武家 桑原由青店長)「特選ラーメンです。お待たせしました」
本場の横浜とは一味違う、その名も“北海道家系ラーメン”です。
スープは道産の豚骨や鶏ガラを使用し、少しずつ継ぎ足して旨みを熟成する「呼び戻し」という製法で仕上げています。
道産小麦を使った自家製麺は、気温やスープの状態に合わせて毎日、店内で作ります。
チャーシューは道産豚のもも肉を釜に吊るして焼き上げます。
余分な油を落としつつ、うまみを閉じ込め、ジューシーに仕上げます。
道産食材にとことんこだわった、まさに“北海道家系ラーメン”。
手間暇をかけた自慢の一品です。
(客)「めちゃめちゃおいしいです」
(横浜出身の客)「コテコテしてなくていい。50代なのでちょうどいい、おいしい」
家系の楽しみ方はラーメンだけではありません。
(蒼武家 桑原由青店長)「家系ラーメンはおかずみたいな感じで、ごはんが進むラーメンというイメージを持ってもらえると分かりやすい」
客の大半はラーメンと一緒にごはんをかきこみます。
こちらの男性はごはんをスープに浸し、海苔をのせてパクリ。
中にはこんな人もー
(客)「ライス大にした方が良かったって後悔している」
(店員)「次はライス大で」
(客)「次はライス大でまた来ます」
(客)「家系ってすごくしょっぱいのに対してごはんを食べる感じだったが、素材の美味さや甘みも伝わってくるから、家系なのに優しいラーメン」
(客)「北海道家系というんですかね、横浜家系とは違う、新しいひとつのジャンルになっていくのではないか」
桑原店長は、北海道だからこそ作れる家系ラーメンを目指しています。
(蒼武家 桑原由青店長)「北海道の家系は本場と違った良さがあると言ってもらえるとうれしい。本当に北海道の人に家系ラーメンを知ってもらいたい。かつ北海道の食材の良さも知ってもらいたい」
本場の味で勝負する店も『家系本来の味』を北海道の人に届けたい!
一方で、本場の味にこだわって勝負しているラーメン店があります。
東区にオープンして5年。
ランチタイムは常に満席の人気店です。
こちらが、家系の本質を表現するラーメンだといいます。
(MEN-EIJI E.A.K東区本町店 古川淳オーナー)「問答無用というか脳が満足する、バクっとおいしいみたいな。家系って男臭いラーメンなんですよ」
古川さんは5つのラーメン店を経営するオーナーです。
これまでにオリジナリティあふれるラーメンを次々と手掛けてきました。
ところが、店で提供する家系ラーメンは本場・関東の味にこだわったといいます。
(MEN-EIJI E.A.K東区本町店 古川淳オーナー)「きちっとルールがあって本質があるので、それにのっとっているかどうかが家系ラーメンとしては重要」
5年前に千葉県の有名店「王道家」に直談判。
熱意が伝わり、店主から直接技術指導を受けました。
看板には「王道家直伝」と掲げ、“本場の味”を提供しています。
(記者)「こちらは?」
(MEN-EIJI E.A.K東区本町店 古川淳オーナー)「ぼくが教わった千葉県柏市・王道家の特注麺です」
千葉から王道家と同じ麺を取り寄せ、スープも豚骨や鶏ガラなどを使い、教えられた作り方を忠実に守っています。
『家系本来の味を北海道の人に届けたい』
そんな思いで作ったラーメンは着実にファンを増やしています。
(客)「クセになる味というかね。だいたい週一ぐらいで来ている」
(客)「東京に行ったときに一度食べた味が忘れられなくてそれを求めている。本格的な本家を引き継いだような家系が増えていけばいい」
(MEN-EIJI E.A.K東区本町店 古川淳オーナー)「札幌に家系ラーメンの本質というか。直伝の味を広げたいので店舗展開したり。札幌から北海道全域に(家系ラーメンを)広げていきたい」
作り手たちの思いが込められた「家系ラーメン」。
道内にも根付かせようと奮闘を続けています。