ボディビルダーも悲鳴!家計の味方「鶏むね肉」高騰…過去最高値を更新 需要が高まる年末年始
家計の味方だった鶏むね肉の値上がりがとまりません。
需要が増えるいまの時期、食卓だけでなく体づくりに励む人にも影響が広がっています。
カリっと揚がったキツネ色の鶏むね肉。
上にかかるたっぷりのタルタルソースが食欲をそそります。
宮崎県の郷土料理「チキン南蛮」です。
(山本記者)「鶏肉がむね肉なのでさっぱり食べられます。そしてタルタルソースがご飯にすごく合いおいしいです」
3年前にオープンした札幌市北区のチキン南蛮専門店です。
いま直面しているのが鶏むね肉の高騰です。
(なんチキ 下堂薗勇人さん)「僕がやっているこの3年の中ではもう確実に今が一番仕入れの値段が上がっていて、仕入れ業者の方も今までにこんな値上げはないっていう話は言っていたので、過去で一番値段が上がっている時期だと思いますね」
宮崎の名物を手軽に味わってもらえるよう、コストを抑える工夫を重ねています。
(なんチキ 下堂薗勇人さん)「肉の値段が上がっているので、他の部分でコストを下げられるように、手作りでタルタルソースを作ったりとか玉ねぎの仕入れ値段を下げたりだとか、営業の仕方が難しくなってくるので、均等の値段で仕入れできるとやりやすいし嬉しい」
ヘルシー、おいしい、そして何より「安い」というイメージの強い鶏むね肉。
札幌市内のスーパーでは100グラムで84円。
夏から15円ほど値上がりしているといいます。
(客)「もも肉が高いので、むね肉のほうがよく買う。しょうがないけど高いと思う。安い店を見つけて買うようにしている」
平均卸売価格を見ると、2024年9月は1キロあたり381円だった鶏むね肉は、2025年9月に589円と過去最高値を更新。
もも肉も値上がり傾向ですが、その差はだんだんと小さくなっていることがわかります。
なぜ値上がりが続いているのでしょうか?
(キテネ食品館 中塚誠社長)「たんぱく質を摂取する人が多いサラダチキンなど、むね肉の需要が高まり値段が上がっている。クリスマスはフライドチキン、年末はお雑煮など、鶏肉は年末年始に需要が高まるので、全国的に単価が上がる想定」
影響はこんなところにも広がっています。
高たんぱく・低糖質の食事で自慢の肉体をつくり上げてきたボディビルダーたちです。
(江端健治さん)「高タンパク質、低脂肪っていうのもあるし、調理すれば美味しいので」
道内のボディビル選手権で優勝経験もある実力者の2人。
食べる量が多い分、その負担も大きくなります。
(江端健治さん)「1週間で4~5キロくらいはちょっと目処にしています。量が多いから。安いところを探してスーパー巡りみたいになっちゃう。家計に響くのでできれば安いほうが」
(川上由美子さん)「安くなってほしいよね、せめてできる限り」
「家計の味方」だった鶏むね肉。
異例の高値はもうしばらくの間続きそうです。