住宅市場で進む「二極化」 狭小住宅?広大な土地?価格上昇のなか…いまどきの住宅事情とは 北海道
住宅価格の上昇率の推移。
建設資材などの高騰で、住宅の建設費は10年前のおよそ1.5倍になっています。
さらに、ファイナンシャルプランナーの新松さんによると、ここ2年ほどで金利上昇が続いており、返済額が月1万円以上増える人もいて、総返済額は利息だけで数百万円変わる人もいるということです。
こうした社会背景の中で、いま住宅市場ではますます「二極化」が進んでいるといいます。
いったいどんな「二極化」なのか。
「初めてモデルハウスを見学!」という30代の新婚夫婦についていくと…?
いまの相場は… 注文住宅で5500~6000万円 分譲住宅で4200万円前後
(北海道セキスイハイム 八巻ひかりさん)「リビングにご案内します」
2025年12月に入籍した川端さん夫婦。
ご主人は転勤族で、いまは別々に暮らしていますが…
(北海道セキスイハイム 八巻ひかりさん)「ここがアイランドキッチンになっておりまして、ぐるぐる回れるような動線になっている」
(川端綾さん)「収納がいっぱいある」
ふたりとも実家は札幌市です。
将来を見据え、夢のマイホームを考え始めました。ただ…!
(川端佑輔さん)「(総額で)5000万円くらいが目安という気がしているんですけれどもどうですか?」
(北海道セキスイハイム 八巻ひかりさん)「どうしてもいま資材高騰があるので、だいたい(建物だけで)4000万円前後ぐらいはかかるのかなと思います」
不安はやはり「資金」です。
そこで専門家に尋ねます。ズバリ、いまの相場は…?
(スーモ 佐々木綾香副編集長)「札幌市内で30~40坪ぐらいの家を建てようとすると、いま相場としてはだいたい注文住宅で5500万~6000万程度、建売とよばれる分譲住宅で建てる場合で4200万前後というのが相場」
住宅価格の急騰・高騰。
そんな住宅市場で、いま「異変」が起きています。
(スーモ 佐々木綾香副編集長)「いま札幌市内は大きな土地がなかなか確保できず、土地代も高いので、30坪程度の少し狭い土地に何とか工夫して3階建ての家を建てるというものが増えています」
二極化する住宅トレンド いわゆる「狭小住宅」とは?
(大森記者)「ここにはもともと1軒の住宅が建てられていましたが、いまは2軒の住宅が立ち並んでいます。その分1軒当たりの土地の広さはコンパクトです」
この角地にはもともと1軒の家がありましたが、いまは2軒の住宅が建っています。
これが「二極化」の一方のトレンド、いわゆる「狭小住宅」です。
これまでより狭い土地に建つ家、中はどのようになっているのでしょうか。
(大森記者)「5人で暮らしているということですが、玄関まわりはどのような収納に?」
(渡辺りえかさん)「こんな感じ、靴箱も十分なスペースがあり、雑貨も置けるくらい広い」
(大森記者)「空間を上手く使っているんですね」
(渡辺りえかさん)「はい、靴以外にもいろいろ置いています」
渡辺さんのお宅のポイントは「空間の使い方」。
それで「収納スペース」を上手に確保しているのです。
(渡辺りえかさん)「ここに収納があってここも活用しています」
(渡辺りえかさん)「2階になります。ここがもともとホールだったんですが、ぴったり合う本棚を探して、子ども部屋を1つ確保した」
(渡辺りえかさん)「ここが私たちの寝室とその前にファミリークローゼットがあって、ここが大容量のクローゼットになっている。収納もこれくらいのあれば5人家族でも大丈夫だなって」
渡辺さん一家5人が住むこの家は、4LDK・2階建て。
新築建売でおよそ4000万円です。敷地は60坪の土地を分割した30坪です。
ただ、地下鉄駅からは徒歩10分圏内と、利便性が大きな利点です。
(渡辺りえかさん)「マンションを探していたが、広い部屋がなくて、5人家族だと手狭だったので、駅が近い建売住宅を選んだ。出来たらやっぱり庭が欲しかった。でも(土地の広さ)をとるよりは将来子どもたちも移動しやすいように駅が近いほうを選びました」
都心や駅に近い利便性より「広い土地」選ぶ人も
「住宅二極化の動き」もう一方は、札幌中心部から車でおよそ30分の石狩市緑苑台に。
広い土地に大きな家の工事が進む新興住宅街。
それもそのはず、このあたりは札幌の中心部に比べて土地価格は3分の1以下。
その分、同じ予算なら広い敷地を確保できるのです。
この地に2026年8月、念願のマイホームを建てた間嶋さん夫婦です。
土地の広さは89坪。建物とあわせおよそ5000万円の注文住宅です。
さっそく、お宅を拝見します。
(間嶋希世人さん)「広いおうちを建てられるというのがあったので、20畳以上のリビングが欲しかった。広いリビングをつくることができた」
(間嶋希世人さん)「こちらが寝室になります。とにかくいままで賃貸だとなかなか2人でゆっくり寝れなかったので、広いベッドを置きたかった。普通だと天井に照明がついていますが、あえてつけないようにしたので、落ち着いた空間に」
(大森記者)「ウォークインクロゼットも見ていいですか?」
(間嶋希世人さん)「僕も妻も服が好きなので、お店みたいに飾っている」
(間嶋希世人さん)「洗い場はこんな感じで広くとっている」
(大森記者)「こだわりは?」
(間嶋有里子さん)「大きい鏡を置きたくて、そこに合わせて棚も作ってもらった」
(間嶋希世人さん)「お互い仕事行くとき鏡が大きくないと取り合いになる。広く家をつくることができたので。お風呂上がりに涼みたいときにパジャマ姿でバルコニーに出られる」
なかでも一番のこだわりは、この大きなガレージです。
夜にはここで夫婦そろって寛ぎのコーヒータイム。緑苑台に馥郁とした時間が流れます。
(間嶋希世人さん)「駅近に住めたら一番良いが、予算もそうだし、広い家に住みたいという希望が2人ともあった」
同じ予算なら、都心や駅に近い利便性より「広い土地」を選択するという考えです。
(間嶋希世人さん)「子どもが出来たり、お互いの親と住んだりいろんな選択肢があるので、選択肢をなるべく広げるために家を選んだところもあります」
マイホームを検討し始めた新婚の川端さん夫婦。
この日もモデルハウスに足を運びますが、悩みはますます深まるばかりです。
(アイ工務店 木村優花さん)「洗濯は奥さまがメインですか?」
(川端綾さん)「そうですね。できれば協力したいですけど」
(川端綾さん)「一生に一度の買い物なので、こだわるところと費用面といろいろ妥協するところも多いと思うんですけど、相談しながら決められたらなと思います」
「利便性」をとるか「広さ」をとるか。
住宅の悩みはむかしもいまも変わりませんが、物価高・金利高のいま、「一生に一度」の悩みはますます深くなっています。
