「娘の姿はあまりにも残酷で…」被害者家族の訴えに表情変えず 内田梨瑚被告に懲役27年求刑
(山岡記者)「内田被告の裁判は検察がついに求刑をします。傍聴券を求め、たくさんの人が並んでいます」
8回目となった内田梨瑚被告の裁判。
検察は「酌量の余地は一切ない」と主張しました。
(検察)「橋の欄干に座った状態で『落ちろ』『死ねや』と何度も怒鳴られていた。心身ともに限界まで追い込まれており、橋から落ちる以外の選択は考えられない心理状態であったことは明らか。被告人を懲役27年に処するべきである」
終始、手元の資料に目を向ける内田被告。
検察の求刑に表情を変えることはありませんでした。
最終陳述で内田被告はー
(内田被告)「裁判を通して、改めて結果の重大さを身に染みて感じました。今後も反省・謝罪・償いの日々を送ります」
淡々と証言台の前でこう述べました。
殺人などの罪に問われている内田被告は2024年4月、旭川市の神居大橋で留萌市に住む女子高校生を全裸にしたほか、橋の欄干に座らせ「落ちろ」「死ねや」と言うなどして川に落とし、殺害したとされています。
(内田被告)「私には殺意はありませんでしたし、橋から落下させていません」
初公判で殺人などの罪を否認した内田被告は、その後も一貫して「殺意はなかった」と主張。
裁判は殺人の実行行為や殺意の有無が争点となっていました。
6月8日の裁判で、検察は「被害者の人格・尊厳を踏みにじるもので身勝手極まりない犯行」だと指摘。
「主犯であることは明らかで最も重い責任を負うべき」として懲役27年を求刑しました。
一方、弁護側は「偶発的に起きた計画性のない犯行」で「すべて内田被告の責任とは言えない」などと主張し、情状酌量を求めました。
懲役27年という検察の求刑について専門家はー
(元検事 中村浩士弁護士)「最後の背中を押したというところが特定できないということで、検察もぼかした起訴をしている。(小西受刑者と内田被告)2人に差があるのは主従関係、それから法廷態度、否認をしているかどうか。こういったところの違いを考えると、ある程度冷静な求刑なのかなと思う」
論告の前の意見陳述では、女子高校生の父親が出廷。
内田被告を見ながら娘への思いを述べました。
(女子高校生の父親)「白い布に包まれ、透明なビニールに包まれ、娘の姿はあまりにも残酷で、家族はその場で泣き崩れたのをいまでも思い出します。『頑張ったね、帰ってきてくれてありがとう』と声をかけることしかできませんでした。私は娘のことが大好きでした」
父親はその後、内田被告を指さしながら裁判員に訴えます。
(女子高校生の父親)「裁判官・裁判員のみなさま、どうか、どうかあいつを、私の娘が望む判決を下してください。よろしくお願いします」
裁判員はどのような判断を下すのかー
注目の判決は6月22日に言い渡されます。
※STVでは今回の裁判の「特定少年」について、事件の重大さや社会的影響などを総合的に判断し、実名で報道しています。