「梨瑚の証言を信じています」内田被告の母親が出廷「うそはついていないと…」旭川高校生殺人
旭川市で女子高校生を橋から転落させ殺害した罪などに問われている内田梨瑚被告(23)の裁判では、2026年6月22日に判決が言い渡されます。
裁判の争点は、殺人の実行行為や殺意があったのかどうか、共犯者との共謀の有無などです。
検察は6月8日の裁判で「被害者の人格、尊厳を踏みにじるもので身勝手極まりない犯行」と指摘し、「主犯であることは明らかで最も重い責任を負うべき」として懲役27年を求刑しました。
一方、弁護側は「偶発的に起きた計画性のない犯行」、「すべて内田被告の責任とは言えない」などと主張し、情状酌量を求めています。
「うそはついていないと信じている」内田被告の母親が出廷
6月3日の裁判には、内田被告の母親が証人として出廷しました。
母親の姿が見えると、内田被告は涙を流し、ハンカチで拭う姿も見られました。
【弁護側の質問】
Q.被告と証人の関係を教えてください。
A.母親です
Q.証人からみて被告はどんな性格?
A.明るくて陽気だが、自分の弱音は吐けなかったり…曲がったことが嫌いな子でした
Q.事件を知ってどう思った?
A.取り返しのつかないことをしてしまったと思いました
Q.なぜ事件が起きたと思いますか
A.後先を考えず自分の欲求のために周りを振り回した。成人しているが大人になり切れず未熟で正しい判断ができなかった
Q.内田被告が書いているノートを読んだ?
A.毎日日記のように書いていました。家にあるのが15冊。女子高校生、ご遺族への反省や思いが書かれていた
【検察からの質問】
Q.小西受刑者の話と対立しているが?
A.梨瑚の証言を信じています。うそをついていないか面会で聞いたことがあって、遺族やAさん(女子高校生)に誓えるか聞いた、うそは絶対についていないと答えた
女子高校生の両親の供述調書読み上げ
【母親】娘が感じた恐怖、怒り悲しみがどれほどだったかと思うとやり切れません。一番の願いは娘を生きて返してもらいたいが、かなわないので、内田被告の極刑を求めます。
【父親】娘が死んだことは受け入れられていません。娘の話をすると娘が思い出になってしまう気がする。わずか17歳の命を奪う必要があったのでしょうか。犯人たちにはできる限り厳重な処分を与えてください。
母親の調書が読み上げられているとき、内田被告は前を見据えて動かず座っていましたが、父親の調書読み上げでは、目線を落としたり、肩を動かしたり、落ち着かない様子を見せました。
弁護側から少女への尋問
この事件を巡っては監禁に関わった少年(当時16)が少年院送致され保護処分に、少女(当時16)は保護観察となっています。
5月29日の裁判には、少女が証人として出廷しました。
Q.あなたは4月19日未明、女子高校生といる内田被告、少年と合流した?
A.はい
Q.なぜ合流した?
A.電話で梨瑚さんから、謝りたいから待っててと言われた。女子高校生も直接謝りたいって言ってました
(事件の発端は、女子高校生が内田被告の顔写真を無断で自身のインスタグラムに掲載したこと)
Q.合流したいと思っていた?
A.思っていませんでした
Q.なぜ合流した?
A.断れなかったからです。あと、めんどくさいことになるかなと思った
Q.めんどくさいこととはどんなこと?
A.梨瑚さんから、あとから連絡がたくさん来たりするかなと思いました
Q.女子高校生から謝ってもらいたいと思った?
A.思っていません
Q.無断で使った女子高校生に怒っていない?
A.怒ってはいなかったです。
Q.あなたが内田被告と合流したあと、女子高校生は小学校の駐車場で被告とあなたに土下座しましたね?
A.はい
Q.あなたはAさんに対して土下座してほしいと思いましたか?
A.思っていません。
Q.どうして土下座を止めなかった?
A.梨瑚さんと先輩後輩の上下関係があるなかで、止めると梨瑚さんの顔がたたなくなって怒ると思った
Q.当事被告人に対して怖いと思っていた?
A.はい
Q.理由は?
A.(無言)
Q.質問を変えます。怖い以外は思っていた?
A.めんどくさそうだなと思っていました。
そして、事件後に内田被告から「何かあったら、遊んだって言っておいて」というメッセージを受け取ったと証言しました。
裁判官から少女への質問
Q.なぜラーメンの写真を被告人に報告したのか?
A.私があげていた写真があがっていたので知り合いか確かめたかった。
Q.女子高校生と初めて会った?
A.はい
Q.どんな感じだったか
A.ふわふわしている感じだった
Q.どんな会話をした?
A.次の日にライブがあり、行かないといけないと言っていた
Q.ラーメンの写真をもとに、金を請求されたのは知っていた?
A.お金の請求は知らなかった
Q.旭川になぜ来たと思った?
A.直接謝りたかったと聞いた
Q.内田被告は金に困っていた?
A.ないと思います
Q.コンビニエンスストアでの様子をみてどう思った?
A.怖いと思いました。自分じゃ止められない、殴られているのを見るのは初めてだった
Q.コンビニエンスストアの後の様子は?
A.怖がっていました。車の中でしゃがんで小さくなっていた
Q.いつから怖そうにしていた?
A.合流すぐは思わなかったが、少年が帰ったあたりから怖がっていた
Q.少年について怖がっていたか?
A.なかったと思います
Q.内田被告が神居古潭に行くことを知っていたか?
A.知らなかった
Q.女子高校生が金を請求されているのを知らなかった?
A.知らなかった。
Q.請求の話を知らずに、50万円についての話との整合性は?
A.「50万円入ったわ」と言われて、「なんの話」となって、「とにかく入ったわ」ということで、請求しているのは知らなかった。
内田被告は殺人と不同意わいせつ致死、監禁の3つの罪に問われていて、起訴状などによりますと2024年4月、旭川市の神居大橋で留萌市に住む女子高校生(17)を全裸にしたほか、橋の欄干に座らせ「落ちろ」「死ねや」と言うなどして川に落とし殺害したとされています。
内田被告は5月25日の初公判で、起訴内容について「私には殺意はありませんでしたし、橋から落下させていません」と述べ、殺人罪などについて否認しています。
裁判は6月8日に結審し、22日に判決が言い渡されます。
※STVでは今回の裁判の「特定少年」について、事件の重大さや社会的影響などを総合的に判断し、実名で報道しています。