外国人バス運転手を養成 札幌市が全国初の取り組み 背景に深刻な人手不足…解決の一手になるか
札幌市は、事業者と連携して外国人のバス運転手を養成する取り組みを全国で初めて始めました。
人材確保が期待される一方で、交通ルールやマナーの周知が課題となりそうです。
(ウィルさん)「左よし、右よし、出発します」
左右を入念に確認し、ゆっくりと走り出す路線バス。
ハンドルを握るのは、インドネシア人のウィルさんです。
網走市内のバス会社が2025年11月に初めて採用した外国人運転手で、5月のデビューに向けて研修に励んでいます。
(先輩ドライバー)「曲がりながら歩行者を確認。最後にもう一度巻き込み確認」
こちらのバス会社が外国人採用に踏み切った理由。
それは、深刻な人手不足です。
北海道バス協会に加入するバスの運転手は1990年代に8000人を超えていましたが、2025年は5200人あまりにまで減少しています。
(網走バス 明神健太専務)「運転手の待遇の改善を重ねて、さらに本州からの採用に力を入れてもまだ不足している」
そこで注目したのが、外国人の在留資格「特定技能」でした。
2024年、国内で人材不足が著しいバス運転手などが資格対象に加わり、外国人ドライバーを採用できるようになったのです。
(ウィルさん)「安全運転と安心運転。元気に運転したり明るく運転していきたい」
自治体が主体となり、外国人運転手を育てる全国初の取り組みも始まりました。
(秋元市長)「今年度はベトナムで、現地で人材養成をする。そして日本に来ていただいてバス運転手として働く」
札幌市では委託先の事業者を通じて、バスの運転手を目指すベトナム人10人を募集。
現地で日本語の教育やドライバーに必要な知識などを教えます。
入国後は市内の路線バス会社にバス運転手として採用され、免許取得を目指します。
運転手は命を預かる職業です。
外国人の採用に向けた取り組みが活発になる中、課題は日本ならではの交通ルールやマナーの教育です。
(網走バス 明神健太専務)「海外と日本では交通ルールやマナーが違いますので、日本の譲り合いや思いやりのある運転を伝えていくところが課題」
外国人人材が人手不足の解決に向けた一手となるのか。
多くの課題が残る中、バス業界の今後が注目されます。