トンネル見学で交流を深めて 移住者向け新幹線工事ツアー「地域の人とつながり定住を」 北海道小樽市
北海道小樽市が開催した、新幹線のトンネル見学ツアー。
実はこのツアー、市がいま抱えている課題を解消しようと企画されました。
どんな狙いがあるのでしょうか。
(作業員)「後ろ側が小樽方面になります。2.3キロ先にシールドマシーンがいます」
参加者たちが見学しているのは、北海道新幹線の札幌延伸に向けて工事が進められているトンネルの内部です。
実はこの日、ここを訪れた人たちにはある共通点がありました。
(記者)「どこから移住してきましたか?」
(参加者)「埼玉県の所沢市から」
(参加者)「札幌です」
(参加者)「東京から移住してきた」
参加者は道内をはじめ東京や愛知、さらにアメリカから小樽市に移住してきた人たち。
このツアーは、市が移住者を対象に企画した交流会でした。
参加者のひとり、眞鍋忠久さんです。
仕事の定年をきっかけに、東京から銭函に移住したといいます。
(眞鍋忠久さん)「17回転勤をしてきました。近所付き合いも毎回毎回一からスタートでしたので、行った先でのコミュニティー作りがいつも難しい」
新しい土地で人とのつながりを作る難しさを感じてきた眞鍋さん。
実はこうした「移住後のつながり」が、小樽市が抱える課題の一つといいます。
年々人口減少が続く小樽市。
2027年にも人口が10万人を下回ると予測されています。
そんな状況のなか、移住してきた人たちが人間関係から小樽を離れてしまうケースも少なくないといいます。
(小樽市の担当者)「小樽に移住された方がこれまでに友達や知り合いが出来なくて、孤独感を感じて小樽を離れてしまう」
そこで市が力を入れているのが、移住者同士をつなげるきっかけ作りです。
今回のツアーでは、普段は入ることのできない新幹線のトンネルを一緒に見学することで、参加者同士の交流を深めてもらおうと企画されました。
眞鍋さんは最初、奥さんとの行動が多かったのですが、“非日常”を体験していくと、少しずつ周りの参加者との会話が増えていました。
(眞鍋忠久さん)「(小樽の)色々なところで(新たに)家を探しているところです。どこかに良い物件がありましたらご紹介下さい」
(参加者)「桂岡いいよ」
(眞鍋忠久さん)「桂岡いいですか」
トンネルの見学後はカフェで交流会が開かれました。
(眞鍋忠久さん)「小樽のマチは坂道だから、冬の雪かきや冬の生活が大変と言われて、小樽(市街地)をやめたんですよ」
(参加者)「急なところはロードヒーティングが入っていて冬でも大丈夫」
移住する前は、インターネットで情報を集めていた眞鍋さん。
実際に小樽で暮らす人からリアルな声を聞くことができました。
(眞鍋忠久さん)「きょうお会いした方とは(帰る)方向が一緒なので、私の車で一緒に帰りますけど、そういう中でつながりができるのはありがたい」
(小樽市の担当者)「地域の方々とのつながりも深めていっていただいて、小樽市に定住し、長く住み続けていただけるという方が増えてくれるとうれしいなと思っております」
移住して終わりではなく、そこから始まる地域とのつながり。
小樽市はこれからも、移住者同士をつなげるきっかけづくりを続けたいとしています。
