ながらスマホ・信号無視… 後を絶たない“違反運転” 自転車の取り締まりに密着 青切符導入から1か月 札幌
「ながらスマホ」や「信号無視」など、後を絶たない危険な自転車運転。
交通違反に反則金を科す「青切符制度」の導入から1か月が経ちましたが、その効果は出ているのでしょうか。
相次ぐ危険運転の実態に迫ります。
(山岡記者)「赤信号です。信号無視です。そして対向車線に入っていきました。逆走です」
(山岡記者)「赤信号です。信号無視しました」
赤信号にも関わらず交差点に進入する自転車。
(山岡記者)「車と反対を走行しています。逆走です」
(山岡記者)「スマホを見ながら自転車に乗っています」
ルールを守らない危険な運転。
自転車の青切符制度が始まってから1か月。
(隊員)「反則金が5000円の違反になります」
相次ぐルール違反。
交通機動隊の取り締まりに密着しました。
113種類の交通違反が対象 交差点で目を光らせる交通機動隊員
札幌市西区にある道警本部の琴似庁舎。
青い制服に身を包んだ交通機動隊の隊員が出動します。
この日、向かったのは豊平区の交差点です。
(道警本部 交通機動隊 寺岡淳治さん)「必要な連携はとってもらいたいので、何かあれば大きな声を出すか警笛を使って対応をお願いします」
隊員が交差点の四つ角に立ち、自転車の取り締まりが始まりました。
中でも鋭く目を光らせるのが、村川啓太さんです。
(道警本部 交通機動隊 村川啓太さん)「赤信号なので止まってください」
(道警本部 交通機動隊 村川啓太さん)「ルールを知らない人もいるので、ルールの周知のために取り締まりを行っている」
4月から始まった「青切符制度」。
「信号無視」や「ながらスマホ」など113種類の交通違反が対象で、16歳以上の違反者に反則金が科されます。
青切符は原則、指導・警告を行ったうえで、従わない場合に交付されますが、「ながらスマホ」など事故につながりやすい違反は、ただちに「青切符」が交付されることがあります。
交差点に向かってきた1台の自転車。
(道警本部 交通機動隊 村川啓太さん)「イヤホン聞こえる?」
(イヤホンを付けた人)「聞こえます」
(道警本部 交通機動隊 村川啓太さん)「イヤホン危ないので外してください」
村川さんが声をかけたのは、イヤホンを付けた女性。
周りの音が聞こえない状態での運転は危険なため、指導・警告を受けました。
その後、また走り出しますがー
(道警本部 交通機動隊 村川啓太さん)「歩行者の方が横断していますよね。一時停止して、歩行者の安全確認をして行ってもらわないと」
横断歩道に歩行者がいる場合は、直前で一時停止する必要があります。
(道警本部 交通機動隊 村川啓太さん)「歩行者の妨害という違反になってしまいます。今回は口頭注意で終わらせますが、自転車もあくまで車両なので車と同じなんです。歩行者優先で走ってください。いいですか?」
交差点の横断歩道を渡る自転車。
向きを変え、さらに進むとー
(道警本部 交通機動隊 村川啓太さん)「運転手さん運転手さん、車道を走ったら信号は赤なので」
女性は横断歩道を渡り、そのまま車道を左折しましたが、これは違反にあたります。
車道の場合は車両用の信号に従う必要があるのです。
(道警本部 交通機動隊 村川啓太さん)「イエローカードというものを交付させていただきます。自転車の罰則などについて書いてあります」
村川さんが渡したのは、現場指導票・通称「イエローカード」です。
指導・警告の中でも反則金のないイエローカードが交付される場合があります。
次に止められた一人の男性。
(道警本部 交通機動隊 寺岡淳治さん)「ちょっと書類上手続きはしますから」
(止められた人)「なんですか?」
(道警本部 交通機動隊 寺岡淳治さん)「信号無視。赤で突っ切っちゃってるから。告知している」
(止められた人)「ちょっと早くしてもらっていいですか」
男性は警察官から「信号が赤」だと一度、指導・警告を受けたにも関わらず、信号を無視し、交差点を左折しました。
(道警本部 交通機動隊 寺岡淳治さん)「今回は赤信号無視、信号機信号赤色ということで違反になる。反則金は6000円です」
渡されたのは、反則金が科される「青切符」です。
(道警本部 交通機動隊 村川啓太さん)「違反を探したいというものではなく、違反が大きな事故や死に至る事故につながるので、そういったものを防ぐために取り締まりを行っている」
「さすがに113種類は…」浸透しない“青切符制度” 取り締まりを進めるわけとは
「青切符制度」が導入されてから1か月。
マチの人に聞いてみるとー
(マチの人)「違反113種類はさすがに覚えていないので難しい」
(マチの人)「自転車を使わないで済むなら電車を使ったり、いままでとは違いちょっと緊張感が出てきた」
(マチの人)「もうちょっと情報がほしい。こっちが勉強しなきゃいけないが、ルールについて何もわからない状態」
いまだ不安や戸惑いの声が聞かれました。
ほぼ毎日、自転車の取り締まりにあたっている交通機動隊。
(道警本部 交通機動隊 村川啓太さん)「愛妻弁当です。いただきます」
体力勝負の現場では、昼休憩も貴重な時間です。
隊員になって5年目の村川さんには、今も記憶に残る事故がありました。
(道警本部 交通機動隊 村川啓太さん)「自転車側に一時停止の標識があったが、その標識に気づかないで、そのまま交差点を進入して左側から来たトラックと衝突した事故が一番印象的です。折れかかっている自転車やトラックの損傷を見ると平常心ではいられなかった」
“事故を一件でも減らしたい”
その思いが取り締まりの原動力になっています。
今度は東区の交差点で取り締まりにあたる村川さん。
横断歩道を渡る自転車に目がとまります。
隊員が警笛を鳴らし、その自転車を制止しました。
横断歩道を渡っていた男性の自転車。
向かい側から歩いてきた歩行者2人の進路をふさぎ、立ち止まらせてしまいました。
(違反をした人)「すみません。気付いてはいたけど自分はよけているつもりだったが」
(道警本部 交通機動隊 村川啓太さん)「よけきれないで歩行者の妨害になっているので。自転車が止まらないでぶつかるという事故はいっぱいあるので」
横断歩道上で歩行者を妨害したとして、反則金5000円が科せられました。
(違反をした人)「言い逃れできないことはわかっている。今後は人が多いところでは自転車を降りて、人が少ないところで乗るということをしていく」
(道警本部 交通機動隊 村川啓太さん)「青切符を切られるからルールを守るのではなく、事故に遭わない事故を起こさないための意識付けをしていただいて、マナーアップを図った自転車の運転をしていってほしいと思う」
自転車に求められる交通ルールの徹底。
青切符制度の導入で、その意識が問われています。