加藤さんと山口くん

第63回 2021/12/12

2021年12月12日(日)
  • 加藤さんと山口くん
食欲の秋を堪能するため、東京・下北沢の小料理店に繰り出した加藤と山口。

いま山口は、サカナクションとして「アダプト」という大きな新しいプロジェクトを始めたばかり。そこには、これからの時代に「音楽」をどう表現して、どう伝えるのか、という壮大なテーマを内包しています。山口は加藤に対して、音楽をどう伝えて行ったらいいのかというアイディアを熱く熱く、語ります。その部分はぜひ、radikoタイムフリーでお聴き下さい。

そして、少々お酒も回ってきた後半、サカナクションの新曲ミュージックビデオに話が進みます。
 
山口:今回、スゴいでっかいセット、作ったんですよ。

加藤:見る、見る。

山口:あと、ワイドショーのセット、作ったんですよ。

加藤:なんで?

山口:「ショック」っていう新曲があって、ショックに飢えてる人たちがテーマなんですよ。で、なんかオレ、朝起きるたびに、「何か大きな事件、起きてないかな」って無意識に思ってる自分にショックを受けたんですよ。刺激的なニュースを求めてる自分に。

加藤:そっちのショックね。自分自身に対するショックね。

山口:何これ?みたいな。結果的に、みんなショックに飢えてるから、何かを発見すると、そこに飛びつくわけじゃないですか。そういうことをコンセプトにした曲があって、それをミュージックビデオで表現するとしたら「ワイドショーのセットでやろう」ということになって。見て欲しいです。

加藤:見るよぉ。(中略)ワイドショーも考えなきゃならないよね…。

山口:渦中にいるじゃないですか。

加藤:もう完全に。片足どころじゃない、両足ツッコんでるからね、おれ。でも、ちょっと変えたいなっていうのは、あるんだよね。『スッキリ』って実は、自分で言うのもなんだけど、スタッフが頑張ってくれてるんだけど、"ワイドショーのあり方"を変えたとは思ってるの、ちょっとね。

加藤:生でミュージシャンに歌ってもらう。それもスタッフとさんざん話して来てんだけど、今でこそ形になって、数字も落ちなくなったんだけど、前にガターって落ちる時があったの、外タレが来る。一部のコアな人には「え~、こいつ出るの?!」みたいなのはあるんだけど、一般的なテレビ視聴者からしてみたら「だれ?こいつ」になるんよ。で、だんだん排除されて行ったんだけど、おれは「やりましょう。絶対にやりましょう」って言ったの。「これは絶対に番組のカラーになるし、これは続けましょう」って言うことが、番組のブランディングになってきたりしてると思うんだよね。

加藤:どう伝えるのか、なんだよね。生でライブやってもらってるミュージシャンに失礼のないように、どう伝えるのか。これしかないなって。そしたらある程度、数字も乗っかるようになってくるんだよね。

これからの時代の音楽表現と伝え方にストイックに向き合う山口と、ワイドショーという昔ながらのコンテンツを変えていこうと向き合う加藤。今回の番組を聴いてから、サカナクションの「アダプト」プロジェクトの曲を聴いたりMVを見たり、『スッキリ』を見ると、これまでと違う楽しみ方が見つかりそうです。

そして、いつか『スッキリ』で、サカナクションの生ライブが見られたらいいなと思わずにいられません。
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