加藤さんと山口くん

第24回 2021/3/14

2021年3月14日(日)
  • 加藤一郎・山口一郎
先週に続いて、加藤浩次が人生初のドラムに挑戦します。しかし、ハイハット(シンバル)を入れると、どうしても"おさるのおもちゃ"になってしまう加藤に、山口も…。

と、気がつくと話は、サカナクションが結成され、メジャーデビューして上京し、そして今に至るまでのエピソードに。北海道で最も大規模で、全国的にも有名な音楽フェス「ライジングサン・ロック・フェスティバル」への出場が大きな転機だったとか。2006年のことです。

山口「ライジングサンに、ルーキーが出られる枠があって、アマチュアバンドがステージに立てる枠で、応募したら見事に通って、そこに立ったのをきっかけに『メジャーデビューしようか』みたいな話がレコードレーベルからあって」

メジャーデビューをきっかけに、今のサカナクションの5人のメンバーが固まったのです。

山口「ボクらメジャーデビューしても、しばらく札幌にいたんですよ。アルバム2枚まで札幌で作ったんで。みんな他に仕事というかアルバイトしながら。彼(ギターの岩寺基晴)なんて風呂屋の番頭だったんです」

岩寺「実家が風呂屋だったんで」

加藤「マジで?そんな若い兄ちゃんが番頭やっていいの?」

…ここに食い付くところが加藤らしいですが、話を少し飛ばして、いよいよサカナクションが上京することに。

山口「29歳になって、仕事してる人間たちを連れて東京に出てくるって、けっこうヘビーじゃないですか」

加藤「そうだよねぇ。ある程度、生活も固まってるしねぇ」「でも、北海道にいても出来る、東京に出なくても出来る時期じゃなかったの?」

山口「確かに、いたんです、ローカルバンドというか、メジャー契約してローカルで頑張ってるバンドっていたんですけど、成功した事例がなかったんです」「東京行くなら、今を逃したらもうないなと思って」

30歳を目前にした山口の決断に、他のメンバーも意を決してついて来てくれたからこそ、今のサカナクションがあるのです。

山口「当時は、まだフェスの人気が出始めた頃で、フェスで有名になるとヒットするという系譜が始まったばっかりだったんです。で、フェスに出るには東京に住んでた方が良かったし…」「今みたいに、Youtubeとかなかったし、まだ昔ながらの方法でプロモーションして、ラジオのランキングとか上げてパワープレイとったり、という時代だったから、東京に出てきて良かったなって思ってますけどね」

加藤「それぞれに思いはあったよね」

山口「ありますよ。(札幌の)ビクターの営業所で『東京いくぞ』って決めたあと、5人で居酒屋行って『やるかぁ』っていった後に、ボウリングに行ったんだよな」

岩寺「行った!」

山口「何か判らないけど。みんなでボウリング行って『がんばろうな!』って」

そう言えば『加藤さんと山口くん』の最初の企画は、2人でボウリングでした。山口が何か新しいことを始める時の決意表明は、ボウリングなのかも…。
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