加藤さんと山口くん

第40回 2021/7/4

2021年7月4日(日)
  • 加藤さんと山口くん
山口が仕掛けた卓球対決は加藤が勝利して、今週は負けた山口の自腹による海鮮バーベキューを食べながら話が進みます。北海道の海鮮やジンギスカンも入った豪華なBBQに、当然ながらお酒も進みます。

気がつけば、話はいつしか、50代に入った加藤のこれからの"生きざま"に及び、そこに山口の哲学が加わって、ちょっとカオスになりそうな気配…。

加藤:自分の好きなもので、人に何を思われてもいいって。目標なんだよね。

山口:でも「そうしたい!」って言う加藤浩次が魅力的なんじゃないですか、僕らからすると。だから加藤さんがクレー射撃やってて、ボクは全くクレー射撃とか全く興味なかったけど「加藤さんやってるんだったら、見てみようかな」とか「面白そうだな」って思うわけじゃないですか。それが、人に影響を与えるってことじゃないですか。

加藤:なるほど。

山口:人に影響を与える仕事をボクらはしているから、やっぱり自分が新しいものにチャレンジして、どんどん自分にインプットして、それが雪だるまみたいに大きくなっていくじゃないですか。それで「あの人が興味持ってるなら、興味もって見よう」って思ってもらえることが、自分の仕事のひとつなのかなって気がしますよね。

加藤:さっき、目標って言ったけど、そうな無い時もあるのよ。正直言うと。

山口:え、どういうことッスか?

加藤:こっちの方がみんなにウケるかなとか。本当に自分が好きなのか、みんなにウケようとしてそれを選んでるのか、よくわからなくなる時があるのよ。

山口:モテたい思春期みたいな感じ?

加藤:そういうこと、そういうこと。…それが、いま50代になってもゼロでもないのよ。

山口:それは…いいんじゃないですか。普通じゃないですか。

加藤:いいのか? それを全部、そぎ落としたいって言うのは、どっかに目標としてあるんだよね。

山口:それをそぎ落としたら、枯れてるじゃないですか。むしろ、それと自我とのバランスじゃなんじゃないですか。それがセンスじゃないですか。

加藤:枯れ方のかっこいい人って、いるじゃん!。

山口:枯れてないんです、それは。枯れ方をかっこ良くする演出をしているんです。

加藤:そうなのかなぁ。

山口:本当に枯れてる人は、もうホントに枯れてますよ。ネグレクトとかになるじゃないですか。部屋も片付けずに汚く誰も家に迎えるつもりも無くて、どんどん部屋が汚くなってゴミ屋敷みたいになっちゃう人、いるじゃないですか。ああいう人たちって、やっぱり枯れてるんですよ…。

酔いも手伝ったのか、饒舌に"哲学"を語り始めまた山口。まだ続きます。

山口:ボクらは、自我と承認欲求とのバランスがセンスなんですよ、きっと。

加藤:承認欲求を捨てたいんだよね…。(一瞬の沈黙…)

山口:…これ、リンゴありますよ。

と、小難しい人生論はいったん停止。再び、楽しバーベキューに戻りますが…。

加藤:でもオレ、50代になって、そう思うようになってきたんだよね。

山口:「余裕」じゃないですか。

加藤:いや、「余裕」じゃないんだよね。自分の好きなものだけをやりたいとか、自分の好きなことだけでいいんじゃねぇかって。

山口:でも、それ「余裕」じゃないですか。

加藤:そうか?。でも、そうかもな…。

山口:でもそれ、すごく良い歳のとり方っすよね。50代でそれに辿り着けるなんて。

加藤:話の途中で申し訳ないけど、ジンギスカン、うめえなぁ! ワハハハハハハ…!

50代にして独立して、今や個人事務所の社長となった加藤。今回の山口との会話に出てきたことは、実はすでに行動になっているような気がします。そして山口の言葉も、サカナクションの曲や演奏スタイルに通じている気がします。

実はディープな話をしていた2人のバーベキュータイムでした。
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